サイボウズは「kintoneガバナンスガイドライン」を無料で公開した。アプリの品質やリスクの管理を目的とし、各企業のポリシーやkintoneの利用状況に合わせたルール作りとビジネスや組織の変化に合わせた運用を支援する。
サイボウズは2022年7月15日、「kintoneガバナンスガイドライン」を無料で公開した。現場のスピード感や柔軟性を損なわずに、アプリの品質やリスクを管理できるようにする。
サイボウズによると、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響による働き方の変化に加え、最近では企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)への取り組みが進み、「kintone」の導入が増えているという。
業務部門が主体となってDXを推進することで、例えば大量に作られるアプリの管理や、リスクの高いデータの取り扱いをどうするかといった問題が生じる。同社は、DX推進部門やIT部門による自社に合った適切なITガバナンスの構築が必要になっていると指摘する。
サイボウズは、kintoneガバナンスガイドラインによって、各企業のポリシーやkintoneの利用状況に合わせたルール作りとビジネスや組織の変化に合わせた運用を支援するとしている。
例えば、kintoneによって既存の業務プロセスからデータを取得して整理するには、対象業務を利用する従業員のkintoneナレッジを向上させ、利用可能なAPI(Application Programming Interface)などを選択するなどのガバナンス方針を立て、機密性の高いデータを利用しないようルールを作成するといった、kintoneの利用戦略に応じたガバナンス方針とルールの策定をガイドする。
全ての企業が自社でITガバナンスを構築できるだけのノウハウや体制を備える状況にない中、今回のkintoneガバナンスガイドラインの無償提供は、こうした企業ユーザーが、柔軟で効率的なITガバナンスを構築できるよう支援することが目的だ。外部アドバイザーの協力を得て汎用的なガバナンスモデルを作成し、ユーザー企業の課題やガバナンスの取り組みを聞き取った上で、どのようにルールを作り、運用すればよいかについて議論を重ねた結果をまとめたとしている。
同ガイドラインの目次は次の通りだ。
1.はじめに
1.本ガイドラインの作成背景と目的
2.kintoneの特性と考慮すべきポイント
2.kintoneガバナンス方針策定のポイント
1.ガバナンス構築手順
2.kintoneの理解
3.利用戦略(方針)の検討
4.ガバナンスマップ
3.kintoneガバナンス構築のポイント
1.kintoneガバナンスの全体像
2.個別アプリのリスク評価
3.主な対応策
4.リスクおよびコントロール例
1.リスク評価、管理
2.開発・変更、運用
3.アプリとデータアクセス
同ガイドラインは同社のWebサイトからダウンロード可能だ。
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