ITRによればローコード/ノーコード開発の市場規模は今後も増加する見込みだ。多くの企業で導入が進むと思われるが、その際に注意すべきこととは。
アイ・ティ・アール(以下、ITR)は2023年2月14日、国内のローコード/ノーコード開発の市場規模推移と予測を発表した。
同市場の2021年度の売り上げは611億6000万円となり、前年度比18.6%の増加だった。2021〜2026年度のCAGR(年平均成長率)は16.8%で、2026年度の売り上げは2021年度の2倍を超える1300億円となる見込みだ。
ITRによると、クラウド化の進展によりローコード/ノーコード開発においてもクラウドサービスが特に好調のようだ。パッケージ製品についても、基幹システム関連の開発における需要が高く、今後も一定の導入が見込めるという。
同社のプリンシパル・アナリストである甲元宏明氏は「さまざまなアーキテクチャのローコード/ノーコード開発プラットフォームの隆盛により、それらを適用する業務やシステム領域が広がっていくことは間違いない。企業はシステム開発において、対症療法的にソリューションを選択するのではなく、自社の選定指針やルールを定めた上で、経営層やビジネス部門が期待するスピード感を損なわないことが求められる」と指摘した。
キーマンズネットの読者調査結果によると、大企業を中心にデジタルスキルに関する学習プログラムの従業員への提供が進んでおり、その中でローコード/ノーコード開発ツールの操作方法を学んでいる従業員もいるようだ。ユーザー企業にとっては、現場が使いやすいツールを選定するのが重要であるとともに、そのツールを使いこなす人材の育成も今後の課題になりそうだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
製品カタログや技術資料、導入事例など、IT導入の課題解決に役立つ資料を簡単に入手できます。