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» 2023年11月21日 07時00分 公開

大企業との採用競争で負ける中小企業 “ある福利厚生”で立ち向かう傾向が明らかに

多くの中小企業が熟練した人材の確保で苦しんでいる。そういった中、“ある福利厚生”を導入することで、企業に対する関心を高めているという。

[Ryan GoldenHR Dive]
HR Dive

 多くの中小企業が、「大企業の給与や福利厚生に太刀打ちできず、熟練した人材を確保できない」と嘆いている。

 そういった中、多くの中小企業が“ある福利厚生”を導入することで、企業に対する関心を高めようとしている。どういった福利厚生なのだろうか。

求職者に響く福利厚生とは

 The Best Place for Working Parentsが2023年10月に発表した報告書によると(注1)、「健康保険」「育児休暇」「柔軟な働き方」などの福利厚生を提供している中小企業は、「生産性」「モチベーション」「満足度」「健康状態」など、幾つかの従業員指標が改善されていることが分かった。

 また、The public-private partnership’sによる米国の49の雇用主を対象とした調査によると、健康保険を提供している雇用主は「パフォーマンスの高い従業員を持つ可能性が4倍高まる」ことが分かった。出産休暇を提供している雇用主も、ハイパフォーマーを雇用する可能性が50倍以上高い。

 報告書からは、ビジネスに直接の関係がない福利厚生にもプラスの効果があることが分かった。特にテレワークのオプションは、モチベーションと健康、人間関係の満足度を高めた。有給休暇や育児支援も同様の結果をもたらし、有給休暇の導入は人間関係の満足度を16倍以上高めた。

 「家族向けの福利厚生」に対する意識も高まっている(注2)。女性・家族向けの福利厚生サービスを提供しているMavenの調査では、人事担当者の63%が、「近い将来に家族向け福利厚生を増やす予定がある」と回答し(注3)、87%が「そうした福利厚生は現在の従業員にとっても将来の従業員にとっても非常に重要」と述べた。

 しかし、中小企業にとって、多数の福利厚生を維持するのは難易度が高い。2018年に中小企業の経営者を対象に実施された調査では、28%が「大企業の給与や福利厚生に太刀打ちできず、熟練した人材を確保できない」と回答している(注4)。

 The Best Place for Working Parentsのナショナル・ディレクターであるサディ・ファンク氏は、この報告書に付随するプレスリリースで、「中小企業は家族向けの福利厚生を提供するようになってきた(注5)。中小企業が米国の企業の大半を占め、国内の労働人口の半分近くを雇用していることを考えると、これは重要な傾向である」と述べた(注6)。

 続けてファンク氏は、「この報告書が、従業員のニーズをサポートし、中小企業がビジネス目標を推進するため、家族に優しい方針を導入する一助になることを期待している」と語った。

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