受注管理システムは、消費者のニーズを迅速かつ効率良く満たすために役立つ。市場においてトップクラスの評価を受ける受注管理システムを紹介しよう。
消費者が便利な購入方法や配送方法を求め続ける中、受注管理システムは企業がより効果的に注文を追跡し、顧客サービスを向上させるのに役立つ。
受注管理システムは、顧客からの注文の追跡、商品を届けるまでの一連のプロセス、請求に重点を置いている。多くの場合、ERPや倉庫管理ソフトウェアと統合され、注文処理の合理化と自動化に役立つ。企業の規模や受注管理のニーズによって適したシステムは異なるが、幅広い組織に対応するソフトウェアツールも存在する。
ここでは、現在市販されている受注管理システムを7つ紹介する。
今回の受注管理システム7つは、ForresterやGartnerなどの調査企業によるランキング、G2やTrustRadiusなどのサイトにおけるユーザーレビューを参照して作成したものだ。ソフトウェア製品はアルファベット順に並んでいる。
「Blue Yonder Order Management」は、「Blue Yonder Platform」の一部であり、在庫状況やオーダーサービス、商品を届けるまでの一連のプロセス、コマースインサイトに焦点を当てたアプリケーションを含む受注管理システムだ。同製品は、機械学習を含めたAIを活用して顧客に見積もりを提供し、注文に関する潜在的な問題についての洞察も提供している。
Blue Yonder PlatformはB2BもしくはB2Cの事業を営む大規模な企業向けで、ユーザーはこのシステムが特に顧客の注文追跡に効果的だと述べている。
「Cin7 Core」は、在庫管理や製造、販売統合、レポート作成、自動化に重点を置いたツールを含み、あらゆる規模の企業を対象としている。Cin7 Coreは、主に製造業者や製品販売業者向けに設計されており、統合POSテクノロジーやB2Bポータル、販売や購買、在庫、生産、財務に関する70以上のカスタマイズ可能なレポートを提供している。Cin7には3つの価格帯があり、ビジネスニーズに応じてカスタマイズが可能だ。
使いやすさとカスタマーサポート、在庫管理機能は、ユーザーから高く評価されている。
「Fluent Order Management」のターゲット顧客は、小売業者やブランド事業者、卸売業者である。この受注管理プラットフォームは、在庫状況ハブや、顧客に商品の在庫情報や配送オプションを提供するポータルなどのモジュールに分かれている。このソフトウェアは、クラウドネイティブなプラットフォームであり、ローコード機能を備えている。
ユーザーはオムニチャネル戦略の実現に役立つ機能と、プラットフォームの使いやすさを高く評価している。
「IBM Sterling Order Management」は、オムニチャネルにおける注文管理、商品を届けるまでの一連のプロセスを提供し、顧客が車に乗ったまま商品を受け取る状況や店舗への出荷などに対応するオプションもある。また、リアルタイムの在庫管理機能も備えており、B2BとB2Cの両方の企業向けのオプションとなっている。
B2Bのビジネスを営む企業向けに、複数の企業間での在庫可視化、自動ワークフローが用意されている。B2Cのビジネスを営む企業向けには、リアルタイムの在庫可視化とパーソナライズされた配送オプションが用意されている。このソフトウェアは、複数の拠点を持つ大企業向けだ。
IBM Sterling Order Managementの顧客は、コールセンターやストアエンゲージメント、注文管理におけるサプライチェーンレジリエンシーなどのIBMのモジュールを追加できる。
このソフトウェアについて、ユーザーは使いやすく、サードパーティーツールとの統合も簡単だと述べている。
「Kibo Order Management」はマイクロサービスをベースとしたクラウドネイティブ型のシステムであり、顧客の多くは中小企業である。このソフトウェアは、企業の全拠点のデータをリアルタイムで可視化し、AI機能によって調達やルーティングを支援する。Kibo Order Managementは、カスタマイズ可能なワークフローとヘッドレスコマース機能も備えている。
ユーザーはカスタマイズ機能を高く評価し、ソフトウェアの操作は簡単だと述べている。
「Sana Commerce Cloud」は、B2Bのビジネスを営む企業向けで、顧客の多くは中堅・中小企業である。このシステムには、ワークフローを自動化する機能だけでなく、支払いや返品、注文処理などの顧客向けセルフサービス機能も含まれている。コード不要の統合機能を備え、100以上の認定アプリにアクセスできる。
このソフトウェアについて、ユーザーは使いやすく、支払いプロセスに関する洞察を提供してくれると評価している。
SAP Commerce Cloudは、B2BおよびB2C企業を対象としており、インテリジェントなソーシングや商品を届けるまでの一連のプロセス、返品を含む顧客のためのセルフサービス機能を備えている。
このソフトウェアのAI機能は、顧客に商品を推奨してパーソナライズされたナビゲーションを提供し、ユーザーはシステム内でコンテンツカタログを作成できる。システムはクラウドネイティブで、マイクロサービスをベースとしたフレームワークを使用している。
統合機能やECサービス、カスタマイズオプションについてユーザーから高い評価を得ている。
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