「Notion AI」を導入、活用しているLegalON Technologiesが、活用法を紹介した。
LegalON Technologiesは、Notionに蓄積した情報を基に、AIの機能をフル活用することで、情報管理や共有、共同作業を圧倒的に効率化させている。具体的に、Notion AIをどのように活用しているのか、何に価値を感じているのか。
※本記事は2024年11月7日に開催された「Maik with Nortion Showcase Tokyo」イベントでの講演を編集部で再構成したものです。
LegalOn Technologiesは法務、契約業務支援のためのAI法務プラットフォーム「LegalOn Cloud」をはじめ、同分野で法的知見とAIを組み合わせたサービスを創出している。同社では、2020年頃からNotionの全社利用を開始し、2023年4月にはNotion AIを全社導入した。社内ドキュメントの大部分がNotionによって作成されており、現在の月間アクディブメンバーは全従業員の98%を占める。
そんなNotionのヘビーユーザーだからこそ、Notionの情報共有、検索の利用に課題を感じていた。 同社のIT&セキュリティグループでコーポレート領域のプロジェクト企画、推進に携わっている小尾信二氏は次のように語る。
「5年以上Notionを利用してきて情報が大量に蓄積されてくにつれて、情報が探しにくい状況が生まれてきました。古い情報が記されたページが存在しているため、最新情報を必要としている際に古いページが邪魔になる、あるいは似たようなタイトルページが複数存在しているため必要な情報にすぐにたどり着けないもどかしさがありました」
Notionには複数の検索機能があり、それらを適切に使うことができれば検索性の課題を解消できるのではないか。そう考えた小尾氏は、Notionの検索スキルを向上する研修を実施したところ、Notion Q&Aのアクティブユーザーが30%増加するという効果が出た。
NotionのQ&Aは、ボタンを押して自然言語で質問するだけで利用できる。例えばページタイトルやキーワードが分からなくても曖昧なまま、隣の誰かに語りかけるようにNotion内の情報検索が可能になる。その反面、Notion AIが結果を生成するのに時間がかかり、他の検索機能に比べると素早く情報にたどり着けない弱みもある。
「Notion Q&Aは、ページの内容は覚えているがページタイトルが思い出せない場合や、知りたい情報がNotion内に存在しているかどうか分からない場合に便利です。その他にワークスペース検索、データベース検索などの複数の検索機能がNotionにはあるので、どの検索機能がどのような特徴を持ち、どういったシーンで利用するのがよいのかを研修で説明しました。座学だけでなく、ハンズオン形式で学べるようにしたところ、Q&A検索の使いやすさが認知され、利用者が増えました」(小尾氏)
この研修の裏にはQ&A機能の認知を社内に広げたいという小尾氏らの思惑もあったと言い、それはうまく成功したようだ。
小尾氏は「Notion AI利用浸透のための打ち手として、Q&A検索はお勧め」だと強調した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
製品カタログや技術資料、導入事例など、IT導入の課題解決に役立つ資料を簡単に入手できます。