ペーパーレスを推進しようとする声は多い一方、紙の書類やFAXが残っており現場の実感とは距離があると感じる職場は多いだろう。そのような意識の差はなぜ発生するのか、あるアンケートでその理由の一部が明かされた。
ペーパーレスという言葉はすっかり定着したものの、職場ではいまだに紙の書類やFAXが残っているという意見も多い。ネクサーは、デジタルホワイトボード「ミライタッチBiz」を提供するさつきと共同で、会社勤務の男女200人を対象に、「職場のDX化・デジタル化」についてのアンケートを実施した。調査により、職場のデジタル化の進展状況やペーパーレス化への印象、導入を妨げる要因、導入後に望む効果などが明らかとなった。
職場でデジタル化が進んでいると感じるかとの設問における回答は、「とても進んでいると感じる」が8.5%、「ある程度進んでいると感じる」が36.0%となり、進展を感じる回答は計44.5%だった。一方、「あまり進んでいないと感じる」は32.0%、「まったく進んでいないと感じる」は23.5%で、進展を感じない回答は計55.5%となった。
前項で進展を感じると答えた89人に、デジタル化が進展したと感じる場面を複数回答で尋ねた設問では、最も回答が集まったのは「勤怠・労務管理(打刻、各種申請など)」(65.2%)となった。「会議・打ち合わせ(オンライン会議、資料のペーパーレス化)」が50.6%、「書類の電子化・電子契約」が43.8%、「社内コミュニケーション(チャットツールなど)」が41.6%、「経費精算・請求書処理」が37.1%、「顧客管理・営業活動(CRM/SFAなど)」が22.5%、「その他」が3.4%と続いた。日常業務で利用頻度の高い分野への導入が目立った。
紙への書き込みやFAX、印刷配布などの作業が残っているかとの設問において、「多く残っていると感じる」が29.0%、「ある程度残っていると感じる」が48.5%となり、残存を感じる回答は計77.5%だった。「ほとんど残っていないと感じる」は15.0%、「まったく残っていない」は7.5%にとどまった。
残る作業の内容を、残存を感じる155人へ複数回答で尋ねた結果、「紙の書類への記入・押印」が71.6%で最多となった。「手作業でのデータ入力・転記」が45.8%、「FAXでのやり取り」が43.2%、「書類の印刷・配布」が40.6%、「紙での回覧・稟議・申請」が35.5%、「現金での経費精算」が25.8%、「その他」が4.5%だった。紙媒体や押印、FAXを用いる業務が依然として多く残る状況が明らかとなった。
職場のペーパーレス化への印象については、「賛成(積極的に進めるべき)」が25.5%、「どちらかといえば賛成」が33.0%、「課題はあるが必要だと思う」が30.5%となり、前向きな回答は計89.0%だった。理由として、紙資源の節約や負担の軽減、保管の手間の削減、処理時間の短縮、転記作業の削減、書類管理の負担軽減などが挙がった。
デジタル化を妨げる最大の要因についての設問では、「導入・運用にかかる費用」が28.5%で最多だった。「これまでの習慣・やり方を変えられない」が20.0%、「ツールの使い方がわからない」が14.5%、「セキュリティへの不安」が12.5%、「上層部・経営層の理解不足」が10.0%、「社内に推進できる人材がいない」が9.5%、「その他」が5.0%だった。費用負担や従来の業務慣行、人材面などが導入の障壁となっている状況が見えた。
導入後に望む効果については、資源の無駄に関する削減や書類紛失の防止、勤務時間の短縮、重複作業の削減、情報共有の迅速化、生産性向上などを挙げる回答が集まった。日常業務の負担軽減や作業時間の削減を望む声が多く、現場には非効率な業務が残る実情もうかがえた。
調査結果において、職場のデジタル化の進展を実感する回答は半数に届かなかったが、紙やFAXを用いる業務の残存を挙げる回答は約8割に達した。ペーパーレス化への賛同は約9割となり、導入意欲と職場の現状には隔たりが存在する実態が浮かび上がった。費用や従来の業務慣行などの課題を抱えつつも、業務効率や時間短縮への要望が広がっている状況が確認された。
なお、調査はインターネットにて2026年6月11〜18日に実施し、事前調査で会社勤務と回答した全国の男女200人から回答を得ている。
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