VDIの基本機能とは?
VDIでは、社員数に合わせて仮想デスクトップを提供することになるので、企業規模に比例して管理者の負担が大きくなる。また、部門や職務などが多様化することで、管理はより複雑化し、さらにユーザに合わせたきめ細かな対応も求められるようになる。そこで、各社の最新VDIツールでは、仮想デスクトップの作成、展開、導入後のモニタリングなど、デスクトップとアプリケーションの管理を効率化するための機能が搭載されている。
●効率的なデスクトップ展開を行うのに役立つ機能
1つのデスクトップ マスタイメージから、大量のデスクトップイメージを自動的に一括展開する機能。この場合、利用者数分のイメージを用意したり、管理したりする必要がなくなり、初期投資の大部分を占めるストレージコストを圧縮できる。
●管理者向けの統合監視コンソール
分散している仮想デスクトップの稼働状況をアプリケーションと共にリアルタイムに収集し、ダッシュボード上に表示する機能。動画、Flash、音声、ネットワークなどのパフォーマンスをリアルタイムに監視する機能も提供されており、帯域使用量や各種パフォーマンス指標を測定できる。さらに、すべてのアプリケーションに対するアクセス管理が可能になるツールも提供されており、管理者はアプリケーションの使用状況を把握することで投資対効果を判断できる。
VDIの導入メリットとは?
●セキュリティ対策の強化
クライアントデバイスとしてVDIを採用することで、端末の盗難、紛失、置き忘れなどが発生しても情報漏洩が起きなくなる。
●TCOの削減
クライアント環境をサーバ側で集中管理できるようになり、デスクトップとアプリケーションの管理を簡素化できる。また、障害発生時の復旧にかかる時間と費用を大幅に削減できる。
●ユーザの生産性向上
ユーザはさまざまなデバイスや場所からデスクトップにアクセスできるようになり、生産性と自由度がさらに向上する。
●変化するワークスタイルへの対応
在宅勤務、テレワーク、サテライトオフィス、フリーアドレス、そしてBYODなどに対応しやすくなる。同時に、モビリティ機能やスマートデバイスを活用することで業務の見直し・改善にもつながる。
●業務継続基盤の強化
IT環境を堅牢なデータセンタに集中化することで、不測の事態への対応力を強化できる。BCP対策、パンデミック対策としても注目されている。