IT導入完全ガイド
営業現場に受け入れられる「SFAツール」活用の心得(1/5 ページ)
営業の生産性を向上させ、売上アップにつなげる活動に役立つSFAツールだが、何より難しいのが「営業現場への定着」だ。営業現場に負担をかけない仕組み作りのコツを紹介する。
案件管理を中心に営業の生産性を向上させ、売上アップにつなげるために役立つSFAツール。近年では、営業部門だけにとどまらず、顧客接点を持つあらゆる部署に利用されるなどCRMの側面も併せ持つようになりつつある。そんなSFAツール導入で難しいとされているのが、営業現場への定着だ。今回は定着のために必要な考え方やSFAツールの特徴、営業に負担をかけない仕組み作りのコツなど、SFAツール定着に向けた勘所について解説していく。
SFAツールの基本
一般的に営業部門で行われている案件管理に代表される営業プロセス管理は、一体どのように行われているのだろうか。実際には、Excelをはじめとしたスプレッドシートに顧客情報や案件情報を書き出し、そのシートを共有することで進捗(しんちょく)情報を管理している企業が圧倒的に多い。
ExcelであればどのPCであっても利用できる環境が整っている場合が多く、表形式で管理できるため情報が整理しやすいためだ。しかし、それはあくまでマネジャーが進捗管理のために使う運用であり、そこに営業ノウハウの蓄積や現場とのコミュニケーション手段などの機能は提供されていない。
スプレッドシートの代わりに、最近ではWeb DBツールを利用する企業も少なくない。Web DBツールを利用することで、プログラミングすることなく簡単にフォーム定義することが可能となり、営業日報などの報告フォームを作成、集計することも難しくなくなってきている。ただし、売上アップや営業活動の効率化に直接つながるような仕組みにはなりにくい。そこには、スプレッドシート同様、営業プロセスに必要なノウハウが含まれていないためだ。
Sales Force Automationを指すSFAは、日本では1990年代に市場に投入されている。営業個人の活動を可視化し、案件管理や顧客管理を通じて営業活動における生産性の向上および省力化を実現し、最終的には売上アップにつなげるための営業プロセス管理を可能にする考え方だ。最近では、顧客管理の機能も包含することでCRMツールとしての需要も高まっている状況にある。営業を支援するだけでなく、顧客を中心にあらゆる部署の人が活用していくコミュニケーション基盤にまでSFAツールの用途は拡大しているといえるだろう。
SFAツールにおける課題
1990年代から市場に展開されているSFAツールだが、導入した企業の営業現場にうまく根付かないといった課題が以前から顕在化していた。その大きな原因の1つに挙げられるのが、営業のプロセスそのものを改善せずに旧来通りのやり方のまま、顧客情報や案件情報の入力負担だけを現場に強いてしまうことだ。
本来であれば、SFAツールに蓄積された情報を利用して週次の会議を減らしたり、ツール上の情報を活用して会議資料の代わりとして利用したりなど、これまでの活動プロセスを変えていくことが定着には必要だ。
しかし実際には、SFAツールに入力させるだけさせておいて、これまで通り報告のための資料を個別に提出させたり、会議を定期的に開催したりといった、従来通りのプロセスを続けている企業が少なくない。
その結果、現場からは「手間ばかり増えて売上に付けながらない」といった不満がたまり、現場からSFAツールは役に立たないという烙印(らくいん)を押されてしまうことになる。定着のためには、できる限り現場の負担を減らして生産性を高めていきながら、二重管理を解消していくようなプロセス改善が必要になってくるのだ。
スケジュール管理はグループウェアで、営業報告はメールで、案件管理はExcelで、会議資料はPowerPointでという運用をやめ、SFAツールに一本化することが現場にSFAを根付かせる1つの答えとなるだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
IT導入完全ガイド
注目の技術やITツール。そもそもどういったモノで何に使えるのか、どんなモノを選ぶべきか、課題はあるか、といった情報を基礎から徹底解説します。
この記事の著者
こんなメディアも見られています
キーマンズネットに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
かんぽ生命が営業報告を50分→10分に AI時代に見直すべき「データ入力」の仕組み
-
2
C言語は「危険」と言われても、専門家が「使う価値は十分にある」と言うワケ:900th Lap
-
3
M365 Copilot全庁展開で月2000時間削減 現場がAIを「使いたくなる」習慣化の仕組み
-
4
6TBファイルのサーバ移行、M365ユーザーの八雲町がSharePointでなく「あえてBox」の理由
-
5
Claude Codeに「仕事を丸投げ」して事故らないための基本運用ルール
-
6
損保ジャパン、2万人の「Gemini活用」どう管理? 推進者が語る「リスク回避」の仕組み
-
7
「カスハラ対応」を個人に任せない 取手市がAIで変えた窓口業務
-
8
社員の「セキュリティ訓練」、他社はどの程度やっている? 気になる隣の実施状況
-
9
「Claude」3倍高速化の裏で、Anthropic開発者が「あえてしなかったこと」:899th Lap
-
10
20年物の基幹システム刷新に、マクロミルがあえて「全てを変えない」と決めた理由
キーマンズネット SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
キーマンズネットをフォロー