IT導入完全ガイド
SANからの解放、ハイパーコンバージドインフラストラクチャの基礎知識(2/6 ページ)
ハイパーコンバージドインフラストラクチャとは?
HCIが目指したのは、FacebookやAmazon、Googleなどのクラウドサービスプロバイダーが運用するクラウド基盤に共通してみられるWebスケールアーキテクチャを、企業内のインフラ、つまりはオンプレミス環境でも適用できるようにすることだ。
もともと大手クラウドサービスプロバイダーは、汎用(はんよう)的なX86アーキテクチャのサーバ上で動いているCPUやメモリ、ストレージを大量に使って巨大なシステムを構築しており、1つのアーキテクチャで大量のワークロードを動かすことができるように独自の設計が行われている。
この考え方を、一般的な企業でも取り入れられるようにしたのがHCIだ。もちろん、Webスケールを前提にしたソリューションばかりではないが、オンプレミス環境でクラウド的な運用を目指した製品群となっている。
特徴的なのが、ストレージの機能をソフトウェアとして提供するSDS(Software Defined Storage)の存在だろう。サーバについてはハイパーバイザーなどの仮想化技術を用いているが、サーバのローカルディスクをプール化して効率よく活用するためのSDSがHCIにおいては重要なポイントになる。
つまり、汎用的なハードウェアで拡張性の高い、そして耐障害性も持った仕組みを実現するために重要なのは、まさにソフトウェアの機能だ。一見してアプライアンスなどハードウェアとして提供されているHCIだが、ハードウェアは汎用的なものが使われているだけで、そのメリットはソフトウェアによって実現されていることになる。
筐体外観
HCIは、汎用的なハードウェアを用いて構成されており、1~2Uサイズに複数ノードが搭載されたモデルが各ベンダーから提供される。今回はEMCが提供する「VxRail」を例にその筐体についてみてみよう。紹介するのは2Uの筐体に4ノードが搭載できる「VxRail Gシリーズ」で、ノードあたり最大10TB(HDDとフラッシュストレージのハイブリッド構成時)までのストレージが搭載可能となっているものだ。
VxRailはDell EMCとVMwareが共同で開発したアプライアンス製品で、SDSにvSANを利用している。Dell EMCでは、VxRailの他に、Nutanix AOSを利用し、マルチハイパーバイザに対応したアプライアンス製品としてDell EMC XCシリーズもHCIポートフォリオとして提供している。
なお、HICのベンダーであるNutanixでは、自社のアプライアンスだけでなく、他社のハードウェアに対してソフトウェアを提供する形で実装することが可能となっており、競合ベンダーの製品にも実質的に搭載可能な状況が作り出せるようになっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
IT導入完全ガイド
注目の技術やITツール。そもそもどういったモノで何に使えるのか、どんなモノを選ぶべきか、課題はあるか、といった情報を基礎から徹底解説します。
この記事の著者
こんなメディアも見られています
キーマンズネットに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
C言語は「危険」と言われても、専門家が「使う価値は十分にある」と言うワケ:900th Lap
-
2
かんぽ生命が営業報告を50分→10分に AI時代に見直すべき「データ入力」の仕組み
-
3
M365 Copilot全庁展開で月2000時間削減 現場がAIを「使いたくなる」習慣化の仕組み
-
4
6TBファイルのサーバ移行、M365ユーザーの八雲町がSharePointでなく「あえてBox」の理由
-
5
Claude Codeに「仕事を丸投げ」して事故らないための基本運用ルール
-
6
損保ジャパン、2万人の「Gemini活用」どう管理? 推進者が語る「リスク回避」の仕組み
-
7
「カスハラ対応」を個人に任せない 取手市がAIで変えた窓口業務
-
8
「Claude」3倍高速化の裏で、Anthropic開発者が「あえてしなかったこと」:899th Lap
-
9
社員の「セキュリティ訓練」、他社はどの程度やっている? 気になる隣の実施状況
-
10
20年物の基幹システム刷新に、マクロミルがあえて「全てを変えない」と決めた理由
キーマンズネット SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
キーマンズネットをフォロー