5分で分かる最新キーワード解説
自動運転の影の主役「ダイナミックマップ」とは?(1/5 ページ)
カーナビの道案内機能を超えた高精度3D地図情報が自動車運転を可能にする「ダイナミックマップ」。信号の状態も分かるかもしれない。
今回のテーマは自動運転実現に必須となる「ダイナミックマップ」だ。現在のカーナビの「道案内」機能をはるかに超えた高精度3D地図情報をベースに、各種の動的情報を活用して、これまでよりもっと安全快適、効率の良い自動車運転を可能にする。目指すのは高度なドライバー支援、そしてその先にある自動運転だ。運輸や物流の高効率化やドライバー不足の解決にもつながる技術は、一体どのようなものか。
「ダイナミックマップ」とは
「ダイナミックマップ」とは、高精度3次元地図データに各種の動的データ(動的情報、準動的情報、準静的情報)を位置情報でひも付けた、高度な運転支援や自動運転の基盤となるデータの集合体のこと。内閣府が2014年から展開している産官学連携「戦略的イノベーション創造プログラム」(SIP)の一環として、実現に向けた技術開発が進められている。
同プログラムでは2020年までの完全自動運転を含む高度な自動運転の市場化、サービス化を目標に掲げており、ダイナミックマップはそのための基礎的な部分を担う重点テーマの1つになっている。
ダイナミックマップの役割は?
カーナビの利用者なら、地図の精密さや更新頻度、自車の正確な位置推定が運転にどれだけ重要かはご存じのことだろう。一般的なカーナビは「VICS対応」していて、道路交通情報通信システムセンター(VICSセンター)から渋滞や交通規制などの情報を、FM多重放送や電波ビーコン、光ビーコンによってリアルタイムに受け取ることができる。
その情報の基になっているのは、道路などに設置された多数の車両感知器や光ビーコンなどから寄せられるデータである。ダイナミックマップは、カーナビの機能を大きく拡張、発展させるとともに、もっと広範で多様な情報を収集、活用して車両走行の最適化やドライバーの負担軽減、安全性の向上に役立てることを狙っている。
そして最終的には完全な自動運転、つまりドライバーが乗っていなくてもちゃんと目的地まで安全、効率的にたどり着けるような自動運転を実現しようとしているのだ。
具体的には、「この先工事中で○時○分まで通行止め」「迂回経路はこちら」「この先○メートル先に事故車両。左側車線規制中」といった役立つ情報が得られるようになる。少し先の状況を常に正確にドライバーに把握してもらうことで、経路の変更やレーン変更、障害物などの回避、より安全を考慮した走行などに役立てることが可能だ。もちろん車両自身がこうした情報を取得して、適切に自動判断できるようになれば、自動運転が可能になるわけだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
5分でわかる最新キーワード解説
この記事の著者
こんなメディアも見られています
キーマンズネットに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
かんぽ生命が営業報告を50分→10分に AI時代に見直すべき「データ入力」の仕組み
-
2
C言語は「危険」と言われても、専門家が「使う価値は十分にある」と言うワケ:900th Lap
-
3
M365 Copilot全庁展開で月2000時間削減 現場がAIを「使いたくなる」習慣化の仕組み
-
4
6TBファイルのサーバ移行、M365ユーザーの八雲町がSharePointでなく「あえてBox」の理由
-
5
Claude Codeに「仕事を丸投げ」して事故らないための基本運用ルール
-
6
損保ジャパン、2万人の「Gemini活用」どう管理? 推進者が語る「リスク回避」の仕組み
-
7
「カスハラ対応」を個人に任せない 取手市がAIで変えた窓口業務
-
8
社員の「セキュリティ訓練」、他社はどの程度やっている? 気になる隣の実施状況
-
9
「Claude」3倍高速化の裏で、Anthropic開発者が「あえてしなかったこと」:899th Lap
-
10
20年物の基幹システム刷新に、マクロミルがあえて「全てを変えない」と決めた理由
キーマンズネット SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
キーマンズネットをフォロー