イベントレポートアーカイブ
DDos攻撃の新手法「リフレクション型」の何が危険なのか?(1/3 ページ)
日々進化するサイバー攻撃。今、標的となっているのはどこだろうか。アカマイ・テクノロジーズが発表したセキュリティレポートを通じて、最近の攻撃手口と被害について実態に迫る。
日進月歩で成長するサイバー攻撃と巧妙化する手口。コンテンツデリバリーネットワーク(CDN)サービスを提供するアカマイ・テクノロジーズが発表した2017年第4四半期「インターネットの現状/セキュリティ」レポートによると、「DDoS(分散型サービス拒否)攻撃」が依然として脅威であることに加えて、botによる不正ログインが急増しているという。
また、IoT端末を狙うマルウェア「Mirai」がこれから急激に勢いを増す可能性もあるようだ。最近ではMiraiの亜種も発見されるなど、種類も複雑化している。このように日々進化するサイバー攻撃に対して、何から対策を講じるべきか悩む企業も多い。今、サイバー攻撃の手口はどうなっているのだろうか。実態を聞いた。
memcachedを利用した増幅攻撃により簡単に大規模DDoS攻撃が可能に
アカマイ・テクノロジーズが発表した2017年第4四半期のセキュリティレポートによると、前年同期と比較してDDoS攻撃の総数が14%増加しているという。特に最近は「memcached(分散型メモリキャッシュシステム)」を悪用したDDoS攻撃が問題視されている。
memcachedとは、データベースへの読み込み回数を減らすために、Webからデータベースへの問い合わせ結果を一時的にメモリに溜めておくキャッシュシステムである。Webサイトのレスポンス速度の向上にもつながり、現在、多くのWebサイトやサービスで利用されているシステムだ。このmemcachedの特性を利用することで、増大なトラフィックを生成でき、その増幅効果によって簡単に大規模なDDoS攻撃を行える。Webサイトへの直接攻撃よりも効率的に大規模な攻撃を仕掛けられるのだ。これを「リフレクションDDoS攻撃」と呼ばれている。
最近では、インターネット上に公開されているmemcachedサーバがトラフィック増幅のための踏み台として悪用されるケースが多発している。この攻撃の怖いところが、知らず知らずのうちに関係のないユーザーのmemcachedサーバがDDoS攻撃のために利用される可能性があるということだ。そのため、memcachedサーバをインターネットへ露出した状態にしないこと、またはmemcachedで使われるTCP/UDPポート番号11211へのアクセスを制御するなどの対策が必要だ。本レポートによると「約5~10万台のmemcachedサーバがインターネット上に露出した状態」だという。
昨今のDDoS攻撃の大規模化に伴い、アカマイ・テクノロジーズでは同社クライアント向けDDoS対策のために、悪質なトラフィックをブロックし、正常なトラフィックのみを転送する「スクラビングセンター(緩和拠点)」を世界7拠点に設置している。2018年2月には、同社クライアントに対して大規模なDDoS攻撃が発生したが、攻撃先への全トラフィックをスクラビングセンターへ誘導することで、被害の緩和に成功したという。2018年度中には18拠点にまで拡大する方針だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
イベントレポートアーカイブ
この記事の著者
こんなメディアも見られています
キーマンズネットに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
ソニー子会社、M365環境にあえて「Gemini」を導入 システムを競合させない工夫とは
-
2
「AIコーディングで高速開発」が、なぜ企業の弱点に? 開発部門のAIとの付き合い方
-
3
「Copilot、Word文書まとめて」で社内全滅? 勝手に増殖するAIウイルスで大騒ぎ:895th Lap
-
4
【対談】「ひとり情シス」は悪ではない 担当者が辞めても「回る情シス」の作り方
-
5
現役情シスに聞いた「忙しすぎる理由」 やりたいけど手が回らない仕事とは? 228人調査
-
6
SOAPはRESTに負けたのか? 「古いAPI」を残すか見直すか
-
7
「Gemini Notebook」で利用者10倍 シニア社員をAIヘビーユーザーにした首都高の考え
-
8
NTT研究所の先端技術を集約し事業拡大を狙う「NTTテクノクロス」誕生
-
9
“脱・C言語”を狙う開発者が「Cの代替言語を作っても失敗する」と断言するワケ:894th Lap
-
10
三井不動産に不正アクセス、最大5万5000件の情報漏えい可能性 一連の流れを整理
キーマンズネット SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
キーマンズネットをフォロー