複数税率やインボイス制度への対応法は
増税後の「“2階建て”請求書」 何がどうなる? 税理士が解説(3/3 ページ)
システム対応の費用は損金扱いにできるケースもある
企業がこうしたルール変更に対応するには、経理システム、販売管理システム、請求書発行システムを改めて点検する必要がある。SaaS型のシステムや、パッケージ製品の場合はベンダー側のアップデートで対応できる場合が多いと思われるが、自社開発のシステムでは改修が必要になる。またPOSレジなどの対応も必要だ。
また軽減税率対象品目を取り扱う現場では、納品時のチェック、在庫管理システムの導入、レジシステムの導入などが必要になる場合があり、それによって増えるチェック作業で業務フローが変わる可能性もある。システムまわりだけでなく、現場業務の対応についても事前に十分検討しておく必要がある。
なお、POSレジシステムや受発注システム、経理システムのプログラム修正を行う場合、その費用は修繕費に当たるか否かについて、国税庁では「消費税法改正による軽減税率精度の実施に対してなされているものに限定されていることにつき、作業指図書などで明確にされている場合には」修繕費(損金算入)でよいとしている。
ただし改修がソフトウェア機能の追加や向上に該当する部分があると、その部分に関しては資本的支出(資産として計上)することになる。
中小企業なら申請できる補助金制度、申請期限は?
なお、中小企業の場合は消費税軽減税率対策補助金(中小企業・小規模事業者等消費税軽減税率対策補助金)の利用を検討するとよい。
表1に示すように、複数税率対応レジの導入や、受発注システムの改修かどに要する経費の一部について補助が受けられる。
ただし2019年9月30日までに導入または改修などが完了したものが支援対象であることに注意が必要だ。
表1のA型およびB-2型は2019年12月16日までの申請(事後申請が可能)が認められるが、B-1型については2019年6月28日までに交付申請、2019年12月16日までに完了報告書を提出することが求められている。
| A型 複数税率対応レジの導入等支援 | B型 受発注システムの改修等支援 | |
|---|---|---|
| 内容 | 複数税率に対応できるレジを新しく導入したり、対応できるように既存のレジを改修したりするときに使える補助金 | 電子的な受発注システム(EDI/EOS等)を利用する事業者のうち、複数税率に対応するために必要となる機能について、改修・入替えを行う場合に使える補助金 |
| 種類 | A-1型 レジ・導入型 | B-1型 受発注システム・指定事業者改修型 B-2型 受発注システム・自己導入型 |
| A-2型 レジ・改修型 | ||
| A-3型 モバイルPOSレジシステム | ||
| A-4型 POSレジシステム | ||
| 補助率上限 | 導入・改修費用の原則2/3 レジ1台当り20万円 1事業者当り200万円 |
改修・入替えに関わる費用の2/3 (小売事業者等の)発注システム1000万円(卸売事業者等の)発注システム150万円 両方の改修・入替えが必要な場合1000万円 |
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