プロセスマイニング入門~マニュアルのない業務の真実を「発見」する技術(2)
実例と実演で知る「プロセスマイニング」の効果と実際(1/4 ページ)
60日分の業務をたった5日に圧縮した実績もあるプロセスマイニング。実際に使う場合はどういう手順でどんな分析を行うのでしょうか。具体例と6つの分析アプローチを紹介します。
第1回ではプロセスマイニングの概要と特長、期待できる効果などの概略を紹介した。「何ができるか」は理解いただけたと思うが、今回は「実際にどう使い、何が変わるか」を想像いただきたい。
そこで本稿は、プロセスマイニングの基本的なアプローチの復習と、先進企業の取り組みを簡単に紹介した後、プロセスマイニングツールの実際の画面や操作方法を概説する。具体的な利用シーンを想像することで「どのように導入できそうか」を具体的にイメージしてほしい。
筆者紹介:松尾 順
ハートコア株式会社 Digital Transformation(DX)事業本部 ProcessMining部 シニアマネージャ/データサイエンティスト
マーケティングリサーチ会社、シンクタンク、広告会社、ネットベンチャーなどを経て現職。専門はマーケティングリサーチ、データ分析、ダイレクトマーケティング、CRM、事業開発。現在は「プロセスマイニング」の導入コンサルティングを行う。
プロセスマイニングの3つの基本的アプローチ
まず、第1回の記事「業務自動化の切り札「プロセスマイニング(Process Mining)」とは何か」のおさらいを兼ねて、プロセスマイニングにおける課題解決の3つの基本的なアプローチを復習しておこう。
(1)プロセス発見(Discovery)
イベントログからプロセスのフロー図を作成することで、実際のプロセスモデル、すなわち「as is プロセス」を発見する。今まで見えなかった現実のプロセスが可視化されると、「実際のプロセスはなんと複雑で、かつさまざまなバリエーションがあるものだ」と驚く方が多い。
(2)適合性評価(Conformance Checking)
イベントログから可視化した「as is プロセス」に、マニュアルや各種法令などで定められる標準プロセスのモデル(=「to be プロセス」)の比較分析を行う。分析の結果、標準プロセスとは異なる手順が行われる「逸脱プロセス」や、コンプライアンス違反のプロセスを特定するなどの「診断」を行うのが適合性評価である。
(3)プロセス強化(Enhancement)
現実(=「as is プロセス」)と「あるべき姿(=「to be プロセス」)の比較分析を踏まえて、より効率的であったりリードタイム短縮化につながったり、労働時間の削減につながるような、新しいプロセスモデルを生み出す。文字通り、強化されたプロセスを生み出すのが「プロセス強化(Enhancement)」である。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
プロセスマイニング入門~マニュアルのない業務の真実を「発見」する技術
生産性向上の切り札、業務標準化。多くの企業が失敗を経験する理由は、業務の真実を発見できないことに帰結する。この課題を解決する手法として注目を集める「プロセスマイニング」について、基礎情報や先行事例、導入のヒントを紹介する。
この記事の著者
こんなメディアも見られています
キーマンズネットに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「Copilot、Word文書まとめて」で社内全滅? 勝手に増殖するAIウイルスで大騒ぎ:895th Lap
-
2
ソニー子会社、M365環境にあえて「Gemini」を導入 システムを競合させない工夫とは
-
3
SOAPはRESTに負けたのか? 「古いAPI」を残すか見直すか
-
4
現役情シスに聞いた「忙しすぎる理由」 やりたいけど手が回らない仕事とは? 228人調査
-
5
「AIコーディングで高速開発」が、なぜ企業の弱点に? 開発部門のAIとの付き合い方
-
6
「AIを入れたのに、仕事が変わらない」 企業が見落としている"使い方"
-
7
「Gemini Notebook」で利用者10倍 シニア社員をAIヘビーユーザーにした首都高の考え
-
8
取手市、生成AIを「使わなくてもいいよ」でまさかの定着成功 その以外な効果とは
-
9
【対談】「ひとり情シス」は悪ではない 担当者が辞めても「回る情シス」の作り方
-
10
“脱・C言語”を狙う開発者が「Cの代替言語を作っても失敗する」と断言するワケ:894th Lap
キーマンズネット SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
キーマンズネットをフォロー