プロセスマイニング入門~マニュアルのない業務の真実を「発見」する技術(3)
プロセスマイニング、分析前後のとても重要な工程と継続的業務カイゼンのヒント(3/3 ページ)
(5)評価と対応策立案
ここからは、ツール操作に続く重要な後工程である。プロセスマイニングツールを活用してさまざまな分析を行い、業務プロセスに関わる課題や、その根本原因を解明できたら、次にそれぞれの問題の重大さや緊急性などの評価を行う。同時に具体的な改善に向けた対応策を検討する。
ここで外部の業務プロセスコンサルタントの知恵を借りることも多いだろう。現場担当者からの提案ももちろん吸い上げるべきだが、客観的な視点を持ち、また自業界、他業界の各種事例に通暁したコンサルタントのアイデア、提案は有効な改善策を立案することに役立つ。
(6)展開(対応策の実行)
プロセス改善のための対応策が立案できたら、重大性や緊急性などの視点から優先順位を付けて逐次実行していく。下図は、プロセスマイニングを通じて発見された問題と、それらへの対応策の展開例である。
(7)モニタリング~継続的な改善のために
モニタリングは実施した施策の効果を検証するフェーズだ。
プロセスマイニング実行前/実行後で、どれだけリードタイムが短縮できたか、また業務コストが削減できたかを検証する。
モニタリングは継続的なプロセス改善を行うために、日々のプロセス監視と改善を業務に落とし込んでいく移行作業の意味合いもある。
プロセス改善は1回行えば終わりではない。外部環境は常に変化し続けている。いったん最適化された業務プロセスも、日がたつにつれ、ほころびが出てくる。標準的な手順から逸脱した業務を行う部署やスタッフが増えていく。
そこでプロセスマイニングツールでは、いま走っているプロセスを監視し、逸脱するプロセスを発見して是正指示を行ったり、今後どのような手順を踏めば、リードタイム短縮やコスト削減ができるかを予測したりする「予測分析」の機能を備えるものがある。
本稿で例として紹介するプロセスマイニングツール「myInvenio」の場合はカスタマイズ可能なダッシュボードを活用してモニタリングを行える。例えば毎晩一括バッチ処理で前日までのイベントログデータを取り込んでおけば、翌日には最新の業務プロセス分析結果を閲覧できるようになる。
こうしたダッシュボードを用意しておけば、担当者はこのダッシュボードを見ながら処理途中の案件を監視し、逸脱プロセスを発見したら、「どの案件のどのスタッフが遂行した活動か」を突き止めてアラートを発信することも可能だ。予測分析機能を基に今後取るべきプロセスを伝えられる。
さて、これまで全3回にわたってプロセスマイニングの基本を解説してきた。プロセスマイニングは、日本企業が今後、デジタルトランスフォーメーションに本格的に取り組む上で、極めて重要な分析手法となることは間違いない。ぜひ、積極的に取り組んでもらいたいと思う。
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プロセスマイニング入門~マニュアルのない業務の真実を「発見」する技術
生産性向上の切り札、業務標準化。多くの企業が失敗を経験する理由は、業務の真実を発見できないことに帰結する。この課題を解決する手法として注目を集める「プロセスマイニング」について、基礎情報や先行事例、導入のヒントを紹介する。
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