IT担当者300人に聞きました
無線LANの導入状況(2019)/後編(3/3 ページ)
AP接続上限オーバーに電波干渉……約3割が経験した無線LANトラブルの実態
最後に無線LANに関するトラブル事例を紹介しよう。まず「トラブルの発生有無と頻度」だが「ほとんど発生しない」が58.6%、「時々発生する」が26.5%、「発生したことはない」が11.2%、「頻繁に発生する」が3.7%と続いた(図3)。
そこで「発生する」と回答した層を対象に、その内容ついて尋ねたところ「アクセスポイントにおける接続可能数の上限オーバー」35.4%、「障害物による電波干渉」30.8%、「他の無線LAN機器との電波干渉」24.6%、「他の無線LAN機器以外の電子機器との電波干渉」16.9%、「無線ルーターに脆弱(ぜいじゃく)性があった」10.8%と続いた(図4)。
この結果を前回調査と比較したところ「アクセスポイントにおける接続可能数の上限オーバー」が前回の24.1%から11.3ポイント増加し、順位も3位から1位に上がった。ノートPCやスマートフォン、タブレットなど社内環境においてもモバイル端末に加えて、複合機やネットワークカメラ、ストレージなど、オフィス内の通信に無線LANを利用するケースは増加している。一般的に、アクセスポイント1台に接続する無線端末は10~20台程度とされる中で、この状況では接続の上限オーバーといったトラブルが続出するのもうなずける。当然、接続端末が増えることによる電波干渉トラブルのリスクも増加する。
これらの対策として期待されるのが、2020年に標準化予定の次世代規格「IEEE 802.11ax」だろう。前編でも触れたが、今後リプレースや新規で無線LAN導入を検討している層を対象に「導入を予定する通信規格」を聞いたところ802.11axが最も高い割合を占めた。理論上の速度は9.6Gbpsと802.11acの約1.4倍であり、接続端末が混雑している場合、通信の安定化を図るために「マルチユーザー伝送技術」が組み込まれている。実効速度は802.11acに比べて4倍以上改善するとも言われている。このような背景から今後リプレースや新規導入のタイミングで802.11axが選定されるケースも増えていくのではと予測できる。
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