社内情報共有ツールの利用状況(2019)/後編(1/2 ページ)
キーマンズネット会員303人を対象に社内情報共有ツールの利用状況を調査した。後編では、導入企業が感じる社内情報共有ツールの効果や不満を掘り下げた。導入することで、ツールが乱立して混乱を招く、という意見もあり……?
キーマンズネットは2019年6月27日~7月18日にわたり、「社内情報共有ツールの利用状況に関する調査」を実施した。全回答者数303人のうち情報システム部門が36.6%、製造・生産部門が17.8%、営業・販売・営業企画部門が13.8%、経営者・経営企画部門が7.3%と続く内訳だった。
後編となる本稿は社内情報共有ツールの「利用目的」や「導入効果」「不満に感じる点」を紹介するとともに、企業における情報共有の課題を聞いた。利用しているツールについては業務の効率化やコスト削減などの面で一定の効果を感じているものの、過半数がまだ社内の情報共有に問題意識を持っていることが明らかになった。なお、グラフ内で使用している合計値と合計欄の値が丸め誤差により一致しない場合があるので、事前にご了承いただきたい。
業務効率化にコスト削減……使って分かった情報共有ツールの導入効果
前編ではビジネスチャットツールを筆頭に社内情報共有ツールの導入率が増加していることなどに触れた。後編は、実際に企業がどのような目的でツール導入を決めるのか、導入効果をどう評価しているのかなどを紹介する。
はじめに、社内情報共有ツールの利用目的について聞いたところ、「社内コミュニケーションの活性化」(75.6%)、「業務連絡」(74.7%)、「ナレッジの共有」(49.3%)、「ビデオ通話、音声通話」(43.3%)、5位「ファイル共有」(40.1%)と続いた(図1)。
導入効果についてはどう評価されているのだろうか。主に導入や運用に関わった回答者に効果を尋ねたところ、大別して「業務の効率化」と「コスト削減」の2点に関するコメントが挙がった。
業務の効率化については、「無駄なコミュニケーションの時間を削除でき、部門の横のコミュニケーションが広がる」「席が離れていてもコミュニケーションが取りやすくメールより早い」「メール総数の削減に伴い見落としが減少し、返信レスポンスが向上した」といった意見があった。
コスト削減に関しては、インターネット環境さえ整えばコミュニケーションがとれることで、出張費や人件費などの削減効果を挙げる声も目立ち「出張が減り経費削減に貢献した」「紙の削減、会議の削減につながっている」といった意見が寄せられた。
検索しづらい、定着しない、作業に割り込まれるといった不満の声も上がる
導入済みツールに関する「不満」についても多くのコメントが寄せられた。まず目立ったのは、使い勝手に対する不満だ。「個人単位でのやりとりが多くなると、チャンネル(個人、チーム、プロジェクト単位のチャットスペース)が膨大になるため過去履歴を検索するのが困難になる。情報共有ツールとしては有効だが、ナレッジソースの役割は難しい」など、効果が出る範囲が特定的だという意見もあった。
ITリテラシーの課題によって、ツールが定着しないという声も上がった。「リテラシーにばらつきがあり社内に浸透しない」「部署や人により利用頻度に差が大きい」といった意見がそれだ。前編では、社内情報共有ツールは全社導入の割合が高く、部門横断でのコミュニケーション活性化を目指す企業が多いことに言及したが、利用が浸透せず本来の目的が果たせていない企業も少なくないようだ。
フリーコメントでは「ユーザーのITリテラシーがない(低いのではなく、ない)ため、十分な活用に至るまで100年くらい掛かりそう」といった導入者側の心境と、「運用する側に使わせる意識がないと活用まで行かないと思われる」といった利用者側の心境の双方が吐露されており、両者が目線を合わせて体制を構築することの必要性が伺えた。
その他「作業に割り込みが入り集中できない」といった不満も挙げられ、リアルタイムでスピーディーな連絡ができるツールだからこそ、従業員の業務時間を削ってしまうという側面も指摘された。
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IT担当者300人に聞きました
業務課題、注目のITツール……。話題には上るけれど、実際のところはどうなのか。キーマンズネット会員の声で知る、隣のカイシャのIT事情。読者のホンネを紹介します。
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