削減時間と効果は比例しない? RPAの不都合な真実

RPAの導入企業は実際にどれくらいの効果を感じているのか。効果が「ない」とした企業の言い分とは。

 業務自動化の現在地を探るために、キーマンズネットは「業務自動化に関する意識調査2023年」と題してアンケート調査を実施した(期間:2023年7月20日~8月31日、有効回答数:606件)。本連載は、全8回にわたってアンケート調査から得られた結果を紹介する

 第7回となる本稿のテーマはRPA(Robitic Process Automation)プロジェクトの「効果」だ。RPAの導入企業は実際にどれくらいの効果を感じているのか。効果が「ない」とした企業の言い分とは。

RPAの効果が想定を下回る理由は?

 まず、RPAを導入済みの企業に対して、RPAが期待通りの効果を挙げているかどうかを聞いた。「想定以上の効果を挙げている」(4.6%)と、「おおむね想定通りの効果を挙げている」(74.0%)とした企業を合わせて78.6%の企業が効果を感じていた(図1)。

図1 RPAは想定通りの効果を挙げているか

 図2はその具体的な効果について聞いた結果だ。「エラーや人的ミスの削減」(71.9%)が最も回答率が高く、「プロセスの効率化とタスクの自動化による業務プロセスのリードタイム短縮」(48.7%)、「ルーティン業務からの解放による従業員の専門性、創造性向上」(37.1%)が続いた(図2)。これらの効果は相互に関連し合って、従業員の仕事の質や業務への満足度、メンタルの向上につながると考えられる。

図2 RPAで得られた効果(複数回答可)

 RPAはルールベースのタスクを正確に実行するため、従業員はエラーの修正に掛かる時間やストレスから解放される。さらにエラーの削減や業務自動化そのものの効果によってプロセスのリードタイムが短縮されることで、より付加価値の高い仕事に労力を振り向けられるようになり、従業員の専門性や創造性も向上する。

 一方で、「残業時間の抑制」(29.0%)や「人材不足の解消」(15.6%)、「ワークライフバランスの改善」(3.1%)といった項目は4位以下に位置している。RPA導入の目的を聞いた質問(第3回既出)では、「業務時間の削減」が39.7%と最も多い回答を集めたが、業務時間の削減に直接つながるような項目は相対的に回答率が低かった。

図3 RPA導入の目的

 「想定をやや下回る結果だった」(16.5%)、「想定を大幅に下回る結果だった」(4.9%)を合わせた21.4%が効果を感じられないと回答した(図1)。一体なぜか。

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業務の自動化に関する意識調査結果2023

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