生成AI活用は“操作のうまさ”では決まらない? 成果に3倍の差をつけた意外な力
正規雇用者の生成AI業務利用率が5割を超えた。一方、指示の出し直しやデータの分断など、利用拡大に伴う課題も表面化している。成果につなげるには、個人の操作能力だけでなく、マネジメントや組織の仕組みを見直す必要がありそうだ。
パーソル総合研究所の調査によると、正規雇用者の生成AI業務利用率は、2025年10月調査時の41.9%から2026年5月には54.3%となり、12.4ポイント上昇した。週4日以上利用するヘビーユーザーは15.6%から21.1%へ、週1~3日利用する層も16.1%から20.7%へ増え、利用者の裾野だけでなく利用頻度も高まっていることが分かった。
一方、利用が広がるにつれて、生成AIを業務に定着させる上での新たな課題も見え始めている。
成果に最大3.6倍差、何が違った
調査結果によると、年代や役職による利用格差も縮小傾向にある。男性50代や女性60代など、従来の利用率が低かった層で伸びが大きかった他、社長相当の役職では40.2%から57.5%に上昇した。一方、専門職・エキスパート職は35.2%から35.7%と、ほぼ横ばいだった。
普及が進むにつれて、業務上の課題も明らかになった。「欲しい回答を得るために指示を何度も出し直すことがある」とした割合は49.7%、「業務の前提や背景を生成AIに入力するのが負担」は38.0%であった。組織面では、AIの教育やサポートが正式な業務・評価に位置付けられていないことや、部署ごとのデータ分断、業務手順の属人化が上位に挙がった。
また、AIを頻繁に利用する職場では、成果を出す人材やマネジメントの特徴も非AI環境とは異なっていた。個人については、好奇心やレジリエンス、物事を俯瞰(ふかん)する視点などとの関連が強く、メタスキル(情報を「集める」「決める」「確かめる」などAI活用の土台となる能力の総称)が高い利用者は、低い利用者に比べて仕事の見直しや業務スピードなどの成果を上げた割合が3.3~3.6倍だったという。
上司には、仕事の意図や前提、裁量の範囲を示し、部下の思考を深める働きかけが求められる。組織面では、新たな業務を受け止める体制、意思決定の場、部門をまたいだ連携がAI活用の成果と関連していた。生成AIの導入を個人の利用促進だけで終わらせず、業務プロセスや意思決定、育成方法を含めて設計することが課題となる。
なお、この調査は全国の就業者2万人を対象とするスクリーニング調査と、正規雇用者3300人を対象とする本調査で構成されており、2026年4月22日~5月7日にかけてインターネットで実施された。
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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。
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