SOAを実現する基盤としても注目されており今後も安定的な成長が予測される「Webアプリケーションサーバ」。シェア情報を紹介する。
ミック経済研究所の調べによれば、2006年度のWebアプリケーションサーバ市場は出荷金額が約293億円、前年対比9.5%増にとどまっている。ローエンド製品は無償の「Tomcat」やWindows Serverにバンドルされる「IIS」などにより縮小傾向にあるが、ハイエンドではSOA(サービス指向アーキテクチャ)を実現する基盤としても注目されており、今後も安定的な成長が予測される。
市場占有率を見ると、2006年度の出荷金額ベースで、日本IBMが27.7%で1位、2位の富士通が15.3%、3位の日立製作所が12.5%と続いている。
日本IBMの「WebSphere」は、製造業や金融業の伸びが比較的高く、前年対比12.5%増と上位ベンダーでは最も高い成長を示している。今後は、ユーザーが選択できるモジュールの追加やOLTP用途としての販売強化により、さらなるシェア向上を目指していく。
富士通の「Interstage」は金融業での好調に加え、2007年度は、ハードウェア更新において移行が容易であることからオープン系システムの更新商談の受注が増加した。さらにパートナー制度や技術者認定制度などの支援強化でパートナー販売を増加させ、売り上げの拡大を図っている。
日立の「Cosminexus」は従来の直販やグループ企業からの販売に加え、グループ以外のSIerも販売パートナーとして獲得し、販路を拡大している。その他、日本BEAシステムズの「WebLogic」は、対応アプリケーションの多さから安定した売り上げを維持している。
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