スケジュール業務実施記録を内部統制に生かすなどのデータ活用が注目される「中堅・中小企業向けグループウェア」。シェア情報を紹介する。
ノークリサーチの調べによれば、2008年の中堅・中小企業向けグループウェアの市場占有率(利用シェア)は、サイボウズが26.3%で1位、2位の日本IBMが25.1%、3位のマイクロソフトが13.6%、4位のネオジャパンが12.0%と続いている。また、利用予定シェアでもほぼ同じ順位で続いている。市場は成熟しており、各ベンダーはアプローチできていない年商帯への進出に注力している。
サイボウズはシンプルさが評価され、首位を獲得した。大規模向けの「サイボウズガルーン」でユーザー数3000人を超える案件への直販を強化しているが、導入数の伸びは前年対比9.3%増にとどまった。大規模案件でのインテグレーションノウハウ蓄積と、直販移行による既存パートナーとのすみ分けが課題となる。
日本IBMはアプライアンス「Lotus Foundation」で500人未満の企業帯へアプローチしている。さらにインスタントメッセージングやWeb会議、「Lotus Notes/Domino」のSaaS(Software as a Service)提供を計画しており、コストの軽減に加え、ユニファイドコミュニケーションを加えた訴求策の展開が見られる。課題は、アプライアンスのチャネル開拓と、既存SaaSとの差別化を訴求できるかである。
今後は、スケジュールを基に業務実施記録を作成して内部統制に生かすなど、入力されたデータの活用も注目される。データを他システムと連携できる仕組みを備えているかも、重要な選択ポイントになると予想される。
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