オフコン時代初期から導入されており、市場導入率も高い、中堅・中小向け財務管理アプリの財務管理パッケージ。シェア情報を紹介する。
ノークリサーチの調べによれば、中堅・中小企業向け財務管理アプリケーションは、オフコン時代初期より導入されているため導入率も高く、機能的な面でも枯れてきており、パッケージ化率が9割に達している。
2008年の市場占有率(利用シェア)を見ると、OBCが29.5%で1位、2位のPCAが11.9%、3位の弥生が11.3%、4位のミロク情報サービスが7.2%、5位のOSKが4.9%と続いている。
OBCは2007年に続き、年商規模にかかわらず大きなシェアを獲得したが、2位以下のシェア変動要素は高く、混戦状態が続いている。年商50億円未満の中小企業クラスではOBCの「勘定奉行」が31.8%と強いが、PCA「PCA会計」と弥生「弥生会計」もシェアを高め、3製品で約6割を占めている。年商50億円以上の中堅クラスではミロク情報サービスの「財務大将」が9.7%で2位となり、「PCA会計」の8.4%、「弥生会計」の7.1%を上回った。
満足度評価では上位5社とも100点満点で70点以上を得ており、枯れ具合の状況を表している。
利用予定シェアでもOBCが30.3%で1位だが、2位は弥生で12.8%、OSKが10.2%で3位に食い込んでいる。2位以下は利用予定や利用シェアが年ごとに入れ替わっており、今後も1位がOBCで、2位以降が入れ替わる展開が続くと予想される。一方、経済産業省が進める財務会計を中心としたSaaS(Software as a Service)の中小企業への浸透は、当面パッケージシェアに大きな影響は与えないとみられる。
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