パッケージ製品に比べ、2008年度出荷金額が急速に拡大したASP/SaaS型国内就業管理市場。シェア情報を紹介する。
アイ・ティ・アールが実施した就業管理とLSP(Labor Scheduling Program)の国内32社のソフトウェアベンダー製品の調査の結果、2008年度のASP/SaaS(Software as a Service)型国内就業管理市場は、出荷金額が前年対比22.1%増の16億円と急速に拡大した。一方で、パッケージ型製品の出荷金額は前年対比6.2%減となっている。
ASP/SaaS市場拡大の背景には、景気後退の影響から初期投資を抑制しようとする企業が多かったことがある。2009年度もこの傾向が続き、パッケージ型も含めた就業管理市場全体に占めるASP/SaaS型の出荷金額比率は、31.0%に拡大するとみられる。
2008年度の市場占有率(出荷金額ベース)を見ると、アマノビジネスソリューションズが16.6%で1位を堅持した。同社は、タイムレコーダーの老舗でありパッケージ型市場でトップシェアとなっているアマノの子会社である。
就業管理において、高い処理性能やピーク性への考慮が不要で、要件の難易度が高くない企業では、ASP/SaaS型を採用することで初期導入コストを低減できることから、今後も従業員規模1000人未満のセグメントを中心にASP/SaaS市場は成長すると見込まれる。ただし、同市場での価格競争はさらに激化するものとみられる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
製品カタログや技術資料、導入事例など、IT導入の課題解決に役立つ資料を簡単に入手できます。