SMBの人事管理システムシェア1位のベンダーとは? シェア情報を紹介する。
ノークリサーチの調べによれば、2010年のSMB(年商500億円未満の国内中堅・中小企業全体)の人事管理システム市場は、2009年の時点から単体での人事管理システムを提供するベンダーのシェアが減少し、ERPの1機能として他システムとの連携を前提としたパッケージを提供するベンダーのシェアが増加する傾向が見られた。
2010年は、そうした流れがさらに進んだ状況といえる。ただし、年商50億円未満の企業層では単体パッケージの導入もまだ多く、OBCやOSKといったベンダーが社数シェアで上位を保つ結果となった。
2010年の市場占有率(導入社数ベース)を見ると、「人事奉行」を提供するOBCが17.2%のシェアを獲得し、1位となっている。2位には、「SMILE」シリーズを展開するOSKが11.0%で続いている。
今後も想定される休業法の改訂といった法制度への対応や、他システムとの統一性のとれた連携手段の提供といった観点では、パッケージを利用する方が一般的にトータルコストを抑えやすいが、人事管理システムはユーザー企業の個別要件が多くあり、独自開発システムと比べた場合のパッケージにおける要件合致性にはまだ改善の余地がある。
そのためASP/SaaS形態への移行はそれほど進まず、今後はパッケージ活用によって初期構築費用を抑えるとともに、秘匿性の高い情報の保護といった観点からシステム運用のみをアウトソースする傾向が強まってくる可能性がある。
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