タブレット端末の利用拡大などを背景に、出荷金額が142億円に達した「法人向け無線LAN」市場。前年比80%以上伸びた2位、3位のベンダーとは?
アイ・ティ・アールの調べによれば、2011年度の法人向け無線LAN市場は、出荷金額が前年比46.4%増の142億円と大幅な伸びとなった。公衆無線LANスポットの拡大とスマートフォンやタブレットPCのビジネス利用拡大が背景にある。2012年度も同様の傾向が続くことから、同28.2%増と高い伸びを維持するものと見込まれる。
2011年度の市場占有率(出荷金額ベース)を見ると、シスコシステムズがルーターやスイッチにおける高い市場シェアと多数のユーザーを擁する強みを生かし、26.8%を獲得してトップの座を引き続き堅持した。19.2%のシェアで2位のアルバネットワークスは前年度比81.3%増、8.5%のシェアで3位のメルー・ネットワークスも同84.6%増加。ともに出荷金額を大幅に伸ばし、前者は大企業を中心に、後者は得意とする大学や病院での導入を拡大した。
コンシューマー市場におけるスマートフォンやタブレットの爆発的な普及が影響して、2011年度以降これらの企業導入が進んだ。また、通信事業者におけるWi-Fiサービスも強化され、企業向け無線LAN市場にとって飛躍の年となった。
今後さまざまな成功事例が紹介されることで、無線LANの採用に消極的であった企業も積極的に導入する姿勢に転じる可能性が高く、今後も同市場は高い伸びを示すと予測される。
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