従業員規模1万名以上の大手企業だけでなく、数千名規模の企業でも導入が進むシングルサインオン。シェア情報を紹介する。
富士キメラ総研の調べによれば、2013年の国内シングルサインオン市場規模は49億円と見込まれる。
多数の業務アプリケーションで構成された企業内システムへのアクセスの簡素化を目的として、従業員規模1万名以上といった大手企業を中心に導入されてきた。さらなるシステムの複雑化により手動でのアクセス管理は限界に達しているとみられ、数千名規模の企業でも当該製品の導入が進んでいる。ログ管理や暗号化ツールと組みあわせた利用も内部脅威対策として有効なため、これらの製品と組みあわせた需要も成長要素として挙げられる。
ベンダー別の市場占有率(金額ベース/見込)を見ると、1位のベンダーが40.8%で、ログ管理ツールと密に連動した展開を進めシェアを拡大している。2位は17.3%、3位は17.1%、4位は10.6%、5位は3.9%となっている。
SaaSを含むクラウドサービスやスマートデバイスの普及に伴い、業務アプリケーションへのアクセスは複雑化しており、サービスや端末との連携(フェデレーション)需要が増加している。またスマートデバイス用途では、アクセスの統合に加え、認証強化を目的にワンタイムパスワードと組み合わせる需要が、今後も増加するものとみられる。ユーザー規模は超大手/大手企業が中心だが、クラウドサービスやスマートデバイスは中堅以下の企業にも普及しているため、今後ユーザー層の広がりが期待され、当該市場は拡大傾向にあるとみられる。
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