ここで、モバイルPOSレジサービスを利用する際に必要となる機器と、一般的な構成例について見ていこう。
ハードウェアは、実際のアプリが動くタブレット端末をはじめ、レジで扱う金銭を一時的に保管する引き出し型金庫である「キャッシュドロア」、レシートを発行する「レシートプリンタ」、伝票のバーコードをスキャンする「バーコードリーダー」、伝票などを印刷する「ラベルプリンタ」、決済サービスを利用する際に使われる「クレジットカードリーダー」、そして利用者に金額を表示する「対面表示器」などが一般的な構成だ。
iPadの場合はこれらをBluetoothで接続することが多く、中には周辺機器とのハブとなる接続機器を利用するものもある。Windowsタブレットを利用する場合は有線での接続も可能だ。
なお、ベンダーのサービスでそれぞれサポートする機種が異なっているが、ドロアやプリンタに利用される標準的なドライバを使っていれば接続できるものも少なくない。気になる周辺機器の対応についてはベンダーに確認してほしい。
システム構成は、タブレット端末から直接3GやLTEを経由してベンダーが提供するサーバにアクセスするパターンと、店舗内にWi-Fi環境を敷設し、光ファイバー(つまり有線)を経由してサーバにアクセスするパターンがある。
多くの場合は直接クラウドサービスに3G、LTE網からアクセスするのが一般的だが、インターネットへの接続が不安定な地域であれば店舗内Wi-Fiを構築して環境作りを行う必要がある。店舗内Wi-Fiの方が当然通信は安定するが、環境整備にコストが発生するため、自社の環境に合わせた選択が必要となる。なお、管理サーバそのものを自社において管理できるもの(いわゆるオンプレミス環境)の仕組みも存在している。
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