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SSDかサーバサイドフラッシュか? サーバ向けフラッシュストレージを選ぶIT導入完全ガイド(1/3 ページ)

SASディスクの価格が高止まりし注目されるフラッシュストレージ。SASやSATA HDDとは比較にならないランダムリードライトの高速性が売りだ。

» 2015年10月19日 10時00分 公開
[土肥正弘ドキュメント工房]

 高速、高信頼ストレージの主役を担ってきたSASディスクの価格が高止まりし、先行き不安も語られるようになった昨今、それに代わるストレージとして注目されているのが「フラッシュストレージ」。SASやSATA HDDとは比較にならないランダムリードライトの高速性を生かした導入例が数年前から急増、2015年に入ってからはSASディスクストレージとの実コスト逆転も現実のものになってきた。

 しかしHDDとは異なる特徴をもつフラッシュストレージだけに、導入に慎重になるのも無理からぬこと。今回は最新フラッシュストレージがその不安にどう応えるかを特集する。今回はサーバ処理速度を高速化する「SSDドライブ」と「サーバサイドフラッシュ」に注目して、導入効果と適性を考えてみる。

そもそもフラッシュストレージって何?

 USBメモリなどの半導体メモリデバイスの主流が「フラッシュメモリ」なのはご存じの通り。同じ原理のメモリを多数並べ、HDD並みの容量になるよう組み上げ、HDDの動作を模倣するようにしたのがSSD(Solid State Drive)、SSDを複数台搭載してディスクアレイ装置のように仕立てたのが「フラッシュアレイ」だ。SSDはSASまたはSATAインタフェースを備えるためHDDとまったく同様に利用できる。

 この2種類以外には、サーバの拡張ボードなどに使われているPCIeインタフェースを利用してCPUやメモリのすぐ近くで高速にフラッシュメモリへの読み書きを行える「サーバサイドフラッシュ」と呼ばれるボード型のストレージ(PCIe SSDと呼ぶ場合もある)がある。またSSDでありながらHDD互換インタフェースでなく、独自FPGAにより効率的なフラッシュモジュール利用を図る製品もある。本稿ではこれらの全部を総称して「フラッシュストレージ」と呼ぶ。ここでは企業用途、サーバ接続用途の製品について説明していく。

SSD(左)とPCIe SSD(右)の外観例 図1 SSDとPCIe SSDの外観例。(左)東芝「PX04SHB160」、(右)Intel「Solid-State Drive DC P3700 Series」
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