次に、「ユーザー部門で導入した、または今後導入予定のIT製品・サービス」についてまとめた図2を見てみよう。それぞれ、「導入済み」「新規導入予定」の数字を合算した値を比べる。
オフィスで標準的に利用される「PCサーバ・ストレージ」(66.8%)、「デスクトップPC」(75.0%)、「ノートブックPC」(79.3%)などは、やはりユーザー部門で直接購入するケースが多い。「PC用ソフトウェア」(74.0%)、「OA・周辺機器」(71.8%)なども同様だ。
「タブレット」(53.1%)の数字が比較的大きいのは、近年の特徴ではないだろうか。「新規導入予定」も他の項目に比べて大きく(10.7%)、これから積極的に導入を図ろうとする企業が多いことが分かる。
一方で、「スマートフォン」(33.5%)の数字は比較的小さい。これは、携帯電話の時代から電話については総務部門が統括するケースが続いているものと想定される。
「SaaSなどのクラウドサービス」(30.8%)の数値が比較的小さかったのは、意外に感じられる。クラウドサービスは柔軟に導入が可能なため、ユーザー部門独自で導入も可能というベンダーのメッセージも打ち出されているが、多くのユーザー部門が直接導入するというところまでは至っていないのが現実のようだ。2016年以降、クラウドサービスに関する数字がどのように変化していくかに注目したい。
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