最後に紹介するのがNTTデータだ。同社の場合、ウェアラブルデバイスを提供しているわけではなく、既存のウェアラブルデバイスと組み合わせることができる「遠隔作業支援システム」の研究開発を行っている。既に提供されているわけではないが、社内では保守運用業務への導入が始まっており、編集部が実際に体験させてもらったが完成度は高い。
システムは、作業員が装着する任意のウェアラブルデバイスに、管理者側のPC、遠隔作業支援サーバ、ストリーミング中継サーバで構成され、その点はインフラシステム社、富士通が想定しているシステムと大きな違いはない。ただしNTTデータのシステムの場合、既に述べた通り、ウェアラブルデバイスは顧客が自由に選ぶことができる。
これらウェアラブルデバイスは、カメラを使ったリアルタイムの相互通信、音声コントロールやジェスチャーコントロール(首振り)、ジャイロマウス(頭の傾き)によるハンズフリー操作に対応し、デバイスを開発したベンダーのシステムでなくとも快適な操作が可能になる。
ただしデバイスに合わせてのチューニングは必須だ。特にセンサーの感度、カメラの性能、ディスプレイの大きさは各デバイスで違うため検証が必要。現在このシステムではAndroid搭載の7機種を試しているとのこと。
必ずしもウェアラブルデバイスである必要もなく、代わりにスマートフォンやタブレットを使うことも可能だ。連携させるデバイスを問わないため、複数のデバイスを用いたい(試したい)企業や、今後しばらくは新旧の環境が入り交じるウェアラブルデバイスの普及過渡期に柔軟に対応できそうだ。
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