SFAを導入しても、うまくデータを活用でき、結局営業の手間を増やすだけで、使われないまま放置されてしまうケースが多い。導入前に確認したいポイントを整理する。
SFA(営業支援)は、営業業務の無駄をなくし、個々の営業マンの勘や経験頼みのノウハウを、営業部全体で共有できる数字に基づく「ベストプラクティス」へと発展させることが可能なシステムです。
しかしせっかく導入しても、うまくデータを活用できず、結局営業の手間を増やすだけで、使われないまま放置されてしまうケースも少なくないようです。そこで今回は、SFAを有効に活用するため、導入前に確認しておきたいポイントを4つ紹介します。
SFAを定着させ、成果を上げるには、目的を明確にすることが大切です。導入目的がはっきりしていないと、あれもしたい、これもしたいと欲張って機能ばかりが増えてしまい、結局使いこなせない恐れがあります。
こうした事態を避けるには、現状分析を行い、営業の抱える課題を洗い出します。そしてこれらの課題をリストアップし、どのように改善したいのか、具体的な目標を立てましょう。
SFAの導入が、日報管理など営業マンや営業体制の管理に偏ってしまうケースが多々あります。営業体制の管理も大切ですが、それをいかに売り上げアップに結び付けるかの方が重要です。
営業管理はあくまで「売り上げアップ」という目標を達成するための1つの手段であることを認識した上で、例えば「業務プロセスの改善で●カ月で売り上げを●●%上げる」など、具体的な目標数字を設定しましょう。
SFA導入の前に導入目的を明確にし、具体的な目標を立てるべきということは既に説明しましたが、この導入目的を管理部門と営業部門だけでなく、会社全体に伝え、理解してもらうことが重要です。
SFAはCRM(顧客関係管理)との連携が重要なので、カスタマーサポートなどCRMを中心に担当する部門も含め、社内全体に伝えます。この際簡単なものでいいので、導入目的をまとめた資料を配布すると、あとで確認できるので効果的です。
SFAの導入を決めたら、これまで使用してきた情報管理システムを廃止し、SFAに一本化しましょう。従来システムを並行して運用すると、入力の重複や作業の増加が避けられなくなり、営業担当者の負担が増えてしまいます。
本当は一本化が望ましいのですが、SFAではカバーしていない情報を共有する必要性のある場合など、簡単に統一できないこともあります。こうした場合は別システムとSFAの担当区分を明確にし、管理するものが重複しないようにしましょう。システムの連携ができるのであれば、連携を行います。
SFA導入の前には、最低でもここに挙げた4つのポイントは、必ず押さえるようにしてください。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
製品カタログや技術資料、導入事例など、IT導入の課題解決に役立つ資料を簡単に入手できます。