続けて、導入済みとした回答者に「ワークフローツールの満足度」を聞いたところ、「とても満足(2.6%)」「まあ満足(58.6%)」を合わせた約6割が現在のワークフローツールに満足していることが分かる。
一方で、「やや不満」「とても不満」とした回答者は38.8%だった。フリーコメントからその不満の理由を探ってみると、「社外から使えない」「ワークフローで申請するものと紙で出すもの、メールで出すもの、別の社内ポータルから申請するものと複数に分かれていて使いにくい」「似たような連携していない他システムがあり、重複する同じような申請がある」「システム間連係が不十分」というように、運用ルールの問題や個別最適化した導入によってつぎはぎが増え、使いにくくなっていることへの不満が多く挙がっている。
ワークフローツールそのものへの不満としては、「UIが古くさい」「特定のWebブラウザに依存した実装のため」「導入から年数がたっているためコンセプトが現在のニーズにそぐわない」などの意見だった。
何らかのワークフローツールを導入済みとした回答者が7割を超える一方で、リプレースや導入検討が3割程度にとどまっていることを考えると、多くの回答者の職場では、古い環境を更新せずに、現場が運用でカバーしながら延命している可能性もある。
前編では、「業務で扱う書類の種類」と「業務での書類の申請・回覧方法」「ワークフローツールの導入状況」を紹介した。扱う書類は、契約などの法務に関わるもの、社内承認プロセスに関わるものが多く、回答者の7割はワークフローツールを使って申請・回覧を行っていることが分かった。ただし、約4割のユーザーは主にワークフローツールの運用体制やユーザビリティの低さに不満を持っていること、10%の回答者がリプレースを検討中であることも分かった。
後編では「ワークフローツール導入の目的」「導入済みワークフローツールのシステム連携の状況」と、導入予定者を対象に「導入予定のワークフローツールの形態」を調査、ワークフロー運用の効率化に対する回答者の意見を明らかにする。
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