最後に、SD-WAN関連のベンダーやソリューションの認知度を尋ねた。SD-WAN自体の認知度が高くないため全体的にベンダーやソリューションの認知度も低い結果となっている。
1位のベンダーでも認知度は半数を割るなど、今回の調査ではまだまだSD-WANの認知が進んでいない現状が明らかになったものの、前述の「企業におけるネットワーク管理上の課題」を考えると、今後SD-WANが持つ利点の理解が深まれば、比例して導入企業は増えていくのではないかと予想される。
前回と今回で、ネットワーク管理の課題やWAN高速化ツールの導入状況、今後注目を集めるであろうSD-WANへの関心度合いなどを見てきた。組織全体で、あるいは企業グループ全体で、複数のシステムを統合したり、データセンターに集約しようという機運が高まる中、個々のユーザー単位で見ると、外部のSaaSサービスの利用頻度も高まっており、これらの両方を管理するWANのネットワーク管理が抱える課題は、この数年で非常に複雑になってきた。
今回の調査ではSD-WANについて「興味がある」とする回答者が全体の46.4%存在することが分かった。ただし「興味がある」とした回答者のうち、具体的に情報を収集したり提案したりといった活動ができているのは、12.2%にとどまっており、「興味はあるが、詳しくは知らない」という回答者がほとんどであった。
「興味がない、分からない」が過半数であったことから、SD-WANはいまだ黎明(れいめい)期であると考えられる。今後、具体的な情報や導入事例、導入効果などの情報が出てくれば、こうした状況も変わるだろう。
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