今回の調査では、10〜30代のスマートフォンを保有し、かつスマートフォンのアプリを利用したことのある経験者の男女1800人を対象に、インターネットを利用したアンケート形式で定量調査を実施した。実際にスマートフォンを使いこなしている対象者となっており、一般的にはITリテラシが高い層が対象となっている。なお、調査対象者のスマートフォンは、iPhoneおよびAndroid利用者がほぼ半数ずつの分布となっている。
まずは、QRコード決済における利用経験および認知度について尋ねたところ、10.2%が利用したことがあると回答しており、利用経験者のうち90.7%が満足していると回答した。また、利用したことがないと回答した人のなかで、QRコード決済今後利用したいと検討したのが50.2%とおよそ半数に上っていた。
この結果から、QRコード決済そのものはまだ利用経験者が少ないことが分かるものの、QRコード決済そのものの満足度が非常に高いことが確認できた。また年代別で満足度を見てみると、他の属性に比べて20代の男性が46.3%ともっとも高く「満足している」と回答したが、10代の女性については15.4%と最も低い数字だった。
また、非利用経験者の半数が興味を示していると回答しているが、全体的に属性の際なく興味関心度が高いものの、なかでも10代の男女がほかの属性に比べて興味関心度が高いことも調査から明らかになった。
まとめると、半数以上が利用したいと回答した利用意向の結果から、しっかりとQRコード決済の仕組みに関する啓発を進めていくことで、利用率を向上させることが可能になり、9割以上という満足度の高さから、1度利用すると繰り返し利用するリピーターになる可能性が極めて高いと判断できるだろう。
また、利用経験者がどんな点に満足しているのかについて尋ねたところ、「お財布や現金、カードを持たなくてもスマホだけで支払いができるから」と回答したのが66.3%と最も高く、次いで「店頭での支払いが簡単でスピーディだから」(48.2%)、「使うたびにデータとして履歴が残るから」(29.5%)と続く。
大きく見ると、利便性をメリットに感じる声が多く、次いで「履歴」「残高確認」など利用状況の可視化、そして「カード紛失」「スキミングリスク」「スマートフォンの認証機能」などセキュリティに関する話題の順にメリットを感じてることが分かった。
なお、ITリテラシの高い層が対象だった割には、QRコード決済を含めたモバイル決済の利用経験者は全体で25.4%であり、全体の4分の1ほどしかモバイル決済を利用した経験がないことが分かった。また、QRコード決済の利用経験は10.2%だったことからも、モバイル決済利用経験者のうちの半数がQRコード決済を利用したことがあることが確認できた。
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