QRコード決済未経験者に今後の利用意向について尋ねたところ、「利用したい」「機会があれば利用したい」と前向きに回答したのが50.1%だった。またどんな場所で利用したいのか、利用意向者を対象に尋ねたところ、「コンビニ」(82.7%)と回答した人が圧倒的に多く、次いで「食品スーパー」(43.9%)、「飲食店/レストラン」(35.4%)、「カフェやファストフード」(33.7%)、「自販機」(33.2%)と続く。
今回の対象者が10〜30代となっていることも影響しているが、日用品を調達するためによく足を運ぶ場所がコンビニである可能性が高く、そこで発生する少額決済の折に利用したいと回答した人が多かったと考えられる。
また、上位には「食べることに関する場所」が主なものだった。想定利用場所としては、いずれのシーンでも支払い決済を手軽に済ませたい場所、スマートフォンで支払いできることに魅力を感じる場所となっている。フリーアンサーでは、イベント会場での屋台をはじめ、キッチンカー、お弁当屋など、屋外でのニーズも多く寄せられている。他にも、個人商店、学校の売店、ガソリンスタンドなども声として上がっていた。
QRコード決済を利用したくないと回答した理由についても聞いている。非利用意向者に対してその理由を尋ねたところ、「通信のセキュリティに不安があるから」「スマートフォンを紛失した時に悪用されるなどの不安があるから」といったセキュリティに対する不安が上位に来ており、「少額の支払いはいつも現金主義だから」といった習慣的な意識の高さや「チャージや引き落とし口座の設定が面倒だから」といった手間に関する課題、そして「QRコード決済が使えるお店が少なそうだから」といったインフラ面における理由を挙げる声も少なくない。
利用したくない人の多くのがセキュリティに対する不安を抱える一方で、「カード紛失やスキミングリスクが軽減できる」「スマートフォンの認証機能が利用できる」といったセキュリティ面にメリットを感じている人の声も寄せられていることから、セキュリティに対しては個人のリテラシによって変わってくるという印象だ。
それでも、利用したくない声の上位がセキュリティに関することであることからも、QRコード決済を普及させていくためには、安全性についての啓発活動をしっかり行っていく必要があるのは間違いない。
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