「Office 365」や「G Suite」といったクラウドオフィススイートを導入するのに重要なのは、機能やコストだけではない。導入に当たり盲点となりがちな5つの注意点とは?
2010年に発売されたマイクロソフトのオフィスパッケージ「Office 2010」も2020年でサポートが終了する。現在もOffice 2010を利用する企業は、そろそろリプレースを検討する時期でもある。そこで検討の視野に入るのがクラウドオフィススイートの「Office 365」と「G Suite」だが、パッケージ型からクラウド型へ移行するには、幾つか注意すべき点がある。そこで、本稿では「Office 365」や「G Suite」を導入するに当たり、見落としがちな5つの点とサービス選定や導入時に押さえておきたい両サービスの違いなどについて解説したい。
Windows 7の延長サポートが2020年1月14日に終了することは広く知られているが「Microsoft Officeの2020年問題」をご存じだろうか。Office 2010も2020年10月13日をもって2015年10月から続いていた延長サポートが終了する(図1)。セキュリティプログラムや機能追加といったフルサポートを提供するメインストリームサポート期間を終え続いていた延長サポートの終了により、セキュリティ更新プログラムの提供もなくなる。そのため、Office 2010ユーザーは「Office 365」や「G Suite」などのクラウドオフィススイートに切り替えるなど、今後の対応を考える必要がある。
キーマンズネットによるアンケート調査「オフィススイートの利用状況(2018年)・前編」によると、Microsoft Officeを利用するユーザーのうち約3割が現在も「Office 2010」を利用している。そのため、Office 2010ユーザーはそろそろリプレース計画を検討したいところだが、オフィススイートの移行は、計画から移行後の運用までにそれなりの期間を要する。そのため「Microsoft Officeの2020年問題」をスムーズに乗り越えるためには、早い段階からクラウドオフィススイートなどへの移行に取り組むことが重要になる。
今までマイクロソフト製品は、発売後5年間のメインストリームサポートに加え5年間の延長サポートが提供されてきた。まだ先ではあるが「Office 2013」は2023年に、「Office 2016」は2025年にサポートが終了することも覚えておきたい。
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