本コラムは2016年9月27日に掲載した「部下が病んでいく職場 〜その言動が社員をダメにする〜」を再編集したものです。
突然ですが、こんな考え方をお持ちではありませんか。
もし、あなたが職場の管理者で、上記のような考えを持っていたら……。あなたは職場を衰弱させてしまっているかもしれません。仕事を効率よく進めることばかりを考え、必要最低限のコミュニケーションにとどめたり、部下に仕事を任せっぱなしにしていたりしないでしょうか。
私は、10年以上にわたるコーチング講師の経験を生かしてパナソニック健康保険組合や、管理職向けに行うメンタルヘルス対策の学習教材制作プロジェクト(2008〜2014年)に携わってきました。
「職場の管理者にメンタルヘルスの知識はあるが、実際に職場でどのように対応すればよいのか分かっていない」「具体的で適切な行動が取れるようにしたい」という現場の声を反映した教材開発のノウハウを基に、部下へのメンタルヘルス対策の方法について皆さまと共有したいと思います。
部下を持たない人であっても、職場で一緒に仕事をする同僚への対応として参考にしてください。部下や同僚をどれだけ見ているのか、気にかけているのか、そして適切な行動が取れているのかが、部下や同僚、そしてあなたをメンタルヘルス不調から守る大切な手段なのです。
下図をご覧ください。独立行政法人労働政策研究・研修機構が行った調査では、対象企業5250社(10人以上の従業員がいる民間企業)のうち、およそ6割の企業がメンタル不調者がいると回答しました。そのうちメンタルヘルスの問題が業務パフォーマンスの低下に関係すると回答した企業は86%にも上りました。
複数の部下を従え、部門のミッション達成に向けて最善を尽くすのが管理者の役割ですが、それは部下のやる気を引き出し、組織に一体感を出し、いきいきとした「職場づくり」から達成されるという意識を持つことが重要です。
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