メルカリ弁護士が語った「AIにシゴトを奪われる人間」の生存戦略(3/3 ページ)
仕事が奪われても生き残るためのスキルとマインド、今から始める2つの生き残り戦略
齊藤氏はLegal Techについて「スキルとマインドの再編が起こるきっかけ」と評する。Legal Techの利用や導入を目指す際は必ず、法律業務プロセスの標準化やシステム化が必要になる。業務の標準化やシステム化が完了すればいずれは多くの業務を外部処理化(アウトソース)できるようになる見立てる。このとき、齊藤氏をはじめとする法のプロが生き残るには「愚かなAI」には追従できない領域を強化することが重要になる。齊藤氏の見立てでは、AIに代替されない領域を作るには次の2つのアプローチがある。
戦略1:積極的に自動化を推進しながら機械に代替されにくい領域を探索する
課題とタスクが明確で処理の定型性が高いものはコンピュータ(AI)に任せる。既知のパターンに当てはめて行う契約のレビューや評論は機械に任せれば良い。課題を探索して絞り込んでいくコミュニケーションは人間にしかできない。文脈や言外の意図を読んで当意即妙に行われる交渉、既知のパターンにはまらない新しい契約、ルールのデザインを検討する作業は人間のが側に残る。
戦略2:「専門の相乗り」で希少性を高める
現在のAIは1つの専門能力は高いが、複数の領域を掛け合わせた知識や技術が必要な領域には、すぐには追従できないと考えられる。
複数の専門領域を横断した業務をAIで代用しようと考えた場合、特定の目的の下でモデルを構築する必要があり、またそれをスケールさせる必要もある。これを複数の領域で堀り下げ、場合によっては適宜関連付けや相関を見ながら判断するといった処理には、データと人材、さらには高度な計算環境も必要だ。
「今のAI技術は従来法のプロが担ってきた業務の一部を徐々にコモディティ化するしょう。それでも「人間が必要な領域」が残る。生き残るには今からこの領域に注力する方法を考えることです」(齊藤氏)
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