新型コロナウイルス感染症対策としてテレワークに取り組む企業が急増している。長引くテレワークを支援するために国内で無償提供されているテレワークツールを5つ紹介する。
2020年4月、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染防止対策として、テレワークや時差出勤が推奨され多くの組織が勤務体制の変化を余儀なくされた。組織のテレワークを支えるために、ベンダーが無償で提供している製品やサービスもある。本稿では、現在無償で利用できるテレワークツールをまとめて紹介する。なお、申し込み締め切りと利用期間などは本記事公開時(2020年4月30日)の情報である。
SBテクノロジー(以下、SBT)は2020年4月27日、新型コロナウイルスの感染拡大対策として、これからテレワークを実施する企業や、テレワークにおいて従業員の情報共有に課題を抱える企業に向けて『clouXion テレワーク支援キャンペーン』を実施すると発表した。SBTが提供する「clouXion」からテレワークに必要なサービスを2種類のパッケージにまとめ、6カ月間無償で提供するというものだ。パッケージの内容は、社外からのアクセス制御や端末制御を簡単に設定できる「Online Service Gate」やメールの誤送信防止サービス「Mail Alert」、「Microsoft SharePoint Online」向けのテンプレート「OnePortal Modern」などを含む。申し込み期間は、2020年5月11日〜7月31日までで利用開始月から6カ月間、無償で利用できる。
ビジネスチャットツールを提供するChatworkは2020年4月27日、同年3月16日から無償で提供してきたチャットツール「Chatwork」のビジネスプランまたはエンタープライズプランの無償提供申し込み期間を同年5月29日まで延長すると発表した。両プランでは組織向けのファイル保持機能やチームメンバーの自動追加設定機能などを提供する。同社によると、3月の無償提供開始後、4月の申し込み件数は3月の倍近くとなったという。
日立ソリューションズは2020年4月23日、企業のテレワーク導入と運用を支援するため「Microsoft Office365導入サービス」や「秘文Endpoint Protection Service」「会議効率化ソリューション」「グループタスク リマインダーサービス」「リシテア/就業管理クラウドサービス」「PC自動シャットダウンシステム Basic Edition」といった6つのサービスの無償提供を開始した。これらのサービスは、テレワークの環境の構築支援からセキュリティ対策、遠隔で働く従業員の適正な勤怠状況の管理などの機能を提供する。申し込み締め切りは2020年6月末で無償利用期間は利用開始から90日間。
AI(人工知能)によるサービスを開発するネットスマイルは2020年4月22日、テレワークを実施する企業に向けて、書類を読み取りデータ化するAI-OCRサービス「AIスキャンロボ」を60日間無償で提供すると発表した。請求書や押印手続き処理など、ペーパーレス化の進んでいない管理部門のテレワークをサポートする。申し込み受付期間は同年5月31日まで。サービス利用開始日から60日間無償で提供する。
ネオジャパンは2020年4月20日、同社が提供するグループウェア「desknet's NEO」とビジネスチャット「ChatLuck」(両サービスともクラウド版)の無償利用を同年5月22日まで受け付けると発表した。desknet's NEOは、押印を伴う申請決裁の電子化やオンラインコミュニケーション、安否確認などの社内業務を完結できるグループウェアだ。ChatLuckは部外者のアクセスを排除した上で社内外のコミュニケーションに活用できる。無償提供期間は2020年6月30日までを予定している。
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