タレントマネジメントシステム「Talent Palette」とオンライン研修サービス「Schoo for Business」の連携が発表された。タレントマネジメントシステムに蓄積した人事情報を基に、各従業員に最適な研修コンテンツを選べる。
オンライン学習コンテンツを提供するSchoo(スクー)は2021年12月20日、プラスアルファ・コンサルティング(プラスアルファ)との連携開始を発表した。
プラスアルファのタレントマネジメントシステム「Talent Palette」(タレントパレット)で、スクーが提供するオンライン研修サービス「Schoo for Business」のコンテンツを利用できるようにする。タレントマネジメントシステムに蓄積した膨大な人事情報を解析して、約6500種類ある研修コンテンツの中から各社員に適したものを選べるようになる。
Schoo for Businessは、スクーが2015年から提供している法人向けオンライン研修サービスで、ビジネススキルからITスキル、教養まで多様な学習コンテンツをそろえる。学習動画や研修カリキュラムの提供、レポート提出の他、利用者の学習時間や学習傾向から興味のある分野を分析する機能などを備えている。一方のタレントパレットは、人材データを一元管理し分析することで、人事業務の効率化や人事戦略の策定をできるタレントマネジメントシステムだ。
今回の連携によって、従業員のスキルや志望役職などの人事データを基に、個々人に最適な学習を提案し、自発的で継続的な学びを支援するとしている。コロナ禍以前は入社年次ごとに指定の集合型研修を受けるなど画一的な研修が一般的だった。スクーによると、タレントマネジメントシステムで人事データを基にパーソナライズした研修を提供するのは業界初の機能という。
Schoo for Businessとタレントパレットの連携後は、タレントパレットの研修管理画面にスクーの研修コンテンツが表示される。タレントパレットの人材情報から各従業員に対して、各コンテンツのおすすめ度が算出される。約6500種のコンテンツの中から最適なコンテンツの受講を推奨し、自発的学習を支援する。研修コンテンツの受講情報もタレントパレットに蓄積されるため、面談時や、キャリアプランの検討などに利用可能だ。
スクーの取締役COO(Chief Operating Officer、最高執行責任者)古瀬康介氏は「個人のキャリア観の多様化やコロナ禍での働き方の変化、情報とスキルの陳腐スピードの加速など、企業や従業員を取り巻く環境は大きく変化をしています。人材育成においても画一的な研修から、個々人にあった研修や個々人による自発的な学習が求められています。今回の連携を通じて、タレントパレットで管理する人材情報と学びの情報を結び付けることで、各従業員によりフィットした学びを提供できる形になり、企業内での学びや育成をより科学的にそして効果的に実現できるようになります。企業内の学びの変革ひいては社会全体の学びの変革を実現し、社会発展にも貢献したいです」としている。
プラスアルファの副社長兼タレントパレット事業部事業部長、鈴村賢治氏は「将来の予測が困難となるVUCA(Volatility・Uncertainty・Complexity・Ambiguity)の時代において、人材育成分野では新たな事業環境に対応すべく、リスキリングや従業員の多様化が求められています。あらゆる人材情報から社員一人一人を見える化し、自律的キャリア形成支援を行うことが企業の競争力に直結します。今回の連携によって従業員の学習ニーズの可視化と、それに応えるコンテンツを同時に提供することができ、自律型人材を育てる大きな後押しになると考えています」と話す。
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