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» 2022年03月09日 07時00分 公開

重要度を増すアイデンティティー管理 海外専門ベンダーが日本市場に本腰

ランサムウェア対策やゼロトラストの構築など、アイデンティティー管理への注目が高まっている。IT調査会社ITRは「アイデンティティー動向調査」の結果を、SailPointテクノロジーズジャパンは「企業のアイデンティティー管理に関する最新動向」について発表した。

[指田昌夫,キーマンズネット]

 IT調査会社ITRは「アイデンティティー動向調査」の結果を、SailPointテクノロジーズジャパンは「企業のアイデンティティー管理に関する最新動向」について発表した。両社の講演から、アイデンティティー管理の注目度の高まりや重要性、具体的な管理方法が明らかになる。

アイデンティティー管理のニーズが明らかに

 IT調査会社ITRのプリンシパル・アナリストである浅利浩一氏が、同社が2021年10月に実施した「アイデンティティー動向調査」の結果と、アイデンティティー管理の高まる重要性について説明した。

 浅利氏は、「企業のマスターデータの重要な要素であるアイデンティティーを一元管理することは、現在グローバルで活動する企業にとってスタンダードだ」と語る。

 同時期に同社が実施したIT投資動向調査では、企業のIT投資意欲はコロナ禍の期間内でも高い結果が出た。「企業が重視する経営課題」についての調査項目では、「業務プロセスの効率化」という普遍的なテーマや「働き方改革」「ペーパーレス化」というコロナ禍の緊急課題に続く4位に「情報セキュリティの強化」(42%)が入った。企業のセキュリティに対する高い課題感が分かる。

図1 重視する経営課題(出典:浅利氏の講演資料)

 「企業のアイデンティティー管理業務の現状」についての調査項目では、60〜70%の企業が「業務が増えた」「煩雑になった」「スピードアップが求められるようになった」などと回答した。

図2 アイデンティティー管理の方法や状況の変化(出典:浅利氏の講演資料)

 「アイデンティティー管理の具体的な業務」についての調査項目では、「紙やExcelでの台帳管理の負担」「データ収集の時間とコスト」「情報の正確性」などに課題を感じる企業が多い。「課題を全く感じていない企業は5%程度で、ほとんどの企業がアイデンティティー管理になんらかの問題を抱えている」と浅利氏は述べる。

図3 アイデンティティー管理に関する業務やシステムの課題(出典:浅利氏の講演資料)

 次に、アクセス権とその権限の棚卸し方法についての調査項目では、「アクセス権と権限の両方を全システムで棚卸ししている」と回答した企業が全体の3割程度にとどまった。企業は多大な労力をかけてアイデンティティーを管理するが、約7割の企業が全ての情報を管理できていないことが分かる。

図4 アクセス権とその権限の棚卸方法(出典:浅利氏の講演資料)

 アイデンティティー管理製品を選定するポイントについては、「クラウドであること」「クラウドとオンプレミスの両方を管理できること」が1位と2位で、「利便性」「コスト」などの条件を上回り、製品の選定ポリシーが変わってきていると浅利氏は指摘する。

図5 アイデンティティー製品の選定ポイント(出典:浅利氏の講演資料)

アイデンティティー管理の最新動向は?

 SailPointの社長兼本社バイスプレジデントを務める藤本 寛氏は、アイデンティティー管理製品の市場動向や同社の強みなどを解説した。

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