メディア

「iPhone 14」を持って行ってはいけないあの場所:686th Lap

「iPhone 14」が発売されてから約2カ月が過ぎた。新機能に心躍らせるユーザーも多いことだろう。しかし、あの場所にだけは持って行かない方がいい。その場所とは?

» 2022年11月18日 07時00分 公開
[キーマンズネット]

 9月辺りで新型の「iPhone」が発表され、その1〜2週間後に発売というのが例年の流れだ。2022年も9月7日に開催されたAppleのスペシャルイベントで「iPhone 14」が発表され、その後すぐさま発売された。

 iPhone 14に心躍らせるユーザーがいる中で、大きな問題が発覚した。iPhone14を持って行ってはいけない場所があるという。ヒントは「生活に身近で、好きな人は年に何回も行く場所」だ。それはどこだ?

 「ある場所」とは「ジェットコースター」だ。iPhone 14を持ってジェットコースターに乗ると、自動的に通報される場合があるという。『THE WALL STREET JOURNAL』紙が2022年10月9日に記事を公開したことでこの件が話題になった。

 この記事を書いた記者のジョアンナ・スターン氏は、自身のTwitterでもこのトピックをツイートした。スターン氏によれば、オハイオ州のキングスアイランド遊園地からその近くにある911通信センターへの通報が多発し、2022年9月以降で少なくとも6回の緊急通報があったという。

 通報の内容は「The owner of this iPhone was in a severe car crash.」(このiPhoneの持ち主が交通事故に遭いました)というものだ。911通信センターには、機械的な声と背後で聞こえる悲鳴とごう音が記録されていた。

 通報を受けた911通信センターはすぐさま救急チームを派遣した。救急チームが遊園地に状況を確認しに行くと、iPhoneの持ち主は元気にジェットコースターに乗っていたという。救急チームは状況を理解できず、取りあえず引き返した。

 この6件の緊急通報に共通することは、iPhoneのオーナーだということ。そして、通報を受けたのは2022年9月だったことだ。そう、ちょうどiPhone 14が販売開始された時期だ。

 この通報は、iPhone 14およびiPhone 14 Proに搭載された「衝突事故検出」機能によるものだということが分かった。iPhoneの持ち主が自動車の衝突などによって激しい衝撃を受けた時、それを感知したiPhone 14は待ち受け画面に緊急連絡先へ電話するためのボタンを表示する。

 持ち主がそのボタンを押さずに10秒経過すると、iPhone 14は大きな警告音を発して持ち主の意識を覚醒させようとし、同時に周囲にiPhone 14の場所を知らせようとする。それでも持ち主がボタンをタップしなければ、iPhone 14は自動的に緊急連絡先に発信し、通報する。位置情報の測位が有効になっていれば、緯度や経度の情報も伝えられる。

 キングスアイランド遊園地付近の緊急通報は、iPhone 14の持ち主がジェットコースターに乗っている時にその動きで誤検知したとみられる。トリガーとなる何らかの動きがあったのだろう。「iPhone 14を持ってジェットコースターに乗ると通報される」というのは「iPhone 14が誤検知して通報する」ということだった。

 この他にも、バイクでツーリング中にiPhone 14を落としてしまったユーザーが誤検知によって衝突事故に遭ったとされ、連絡を受けた家族や恋人が大混乱に陥ったという事件もあったそうだ。当の本人は落としたiPhoneの代わりを買いに「Apple Store」を訪れた時に初めてその事態に気づいたという。

 これらのケースから、iPhone 14の衝突事故検出機能には何らかの不具合があることが考えられる。しかし、この件についてAppleは「100万件以上の事故データと運転記録、衝突テストのデータが使用されたアルゴリズムを使っているため問題はない」としつつも、「誤検知が発生する可能性はゼロではない」とも話しているという。

 本稿公開時点では、日本ではこうした誤検知の例はないようだ。なおiPhone 14の衝突事故検出機能は任意でオフにできる。しかし、せっかくの新機能を無効にするのも悩ましいところだ。


上司X

上司X: iPhone 14を持っていると通報されてしまう施設がある、という話だよ。


ブラックピット

ブラックピット: 通報されるというか、iPhone 14が勝手に通報しちゃうって話ですよね。


上司X

上司X: ま、そうなんだけどね。


ブラックピット

ブラックピット: 特定の遊園地のジェットコースターに乗ってる時の話っぽいじゃないですか。


上司X

上司X: キングスアイランド遊園地な。なぜここのジェットコースターから通報が多いのかは分からんが……。もしかすると、他のジェットコースターでも同じようなことが起きてるのかもしれん。


ブラックピット

ブラックピット: ちなみに、米国だと911ですけど、日本の場合は119に通報されるんですかね?


上司X

上司X: そういうことらしいな。日本で機械的に通報があってもちゃんと対応してもらえるのかね。興味深いところだ。


ブラックピット

ブラックピット: 大丈夫じゃないですか。通報する前提の機能なんですから、さすがに当局には話が通ってるんじゃないでしょうかね。


上司X

上司X: さて、どうだろうな。キングスアイランド遊園地付近の911通信センターだって「なんだこりゃ?」っていう状態だったわけじゃないか。ましてや日本の119がどういう対応ができるのか……。まあ、問題が起これば報道されるだろうし。そして、俺はiPhone 14を買うかどうかまだ迷ってるんだよな。

川柳

ブラックピット(本名非公開)

ブラックピット

年齢:36歳(独身)
所属:某企業SE(入社6年目)

昔レーサーに憧れ、夢見ていたが断念した経歴を持つ(中学生の時にゲームセンターのレーシングゲームで全国1位を取り、なんとなく自分ならイケる気がしてしまった)。愛車は黒のスカイライン。憧れはGTR。車とF1観戦が趣味。笑いはもっぱらシュールなネタが好き。

上司X(本名なぜか非公開)

上司X

年齢:46歳
所属:某企業システム部長(かなりのITベテラン)

中学生のときに秋葉原のBit-INN(ビットイン)で見たTK-80に魅せられITの世界に入る。以来ITひと筋。もともと車が趣味だったが、ブラックピットの影響で、つい最近F1にはまる。愛車はGTR(でも中古らしい)。人懐っこく、面倒見が良い性格。


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

会員登録(無料)

製品カタログや技術資料、導入事例など、IT導入の課題解決に役立つ資料を簡単に入手できます。