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» 2023年12月05日 07時00分 公開

「エンゲージメント」を理解していない従業員が6割 正しく伝える方法とは

従業員の約6割は、エンゲージメントを高めるために組織が何をしているのか理解していないという。エンゲージメントを正しく伝えて高めるため、企業が取り組むべきことは。

[Carolyn CristHR Dive]
HR Dive

 ある調査によると、従業員の約6割は、エンゲージメントを高めるために組織が何をしているのか理解していないという。その理由について専門家は、「エンゲージメントという言葉が従業員の心に響かないため」と分析している。

 エンゲージメントを高めることは従業員の生産性向上に大きく影響するため、言葉の意味を正しく定義することが重要だ。そのために、まず何から取り組めばよいのだろうか。

エンゲージメントを理解していない従業員に、企業がやるべきこと

 調査事業を営むGartnerが2023年10月24日に発表した報告書によると(注1)、「仕事に対してエンゲージメントを感じ、熱意と活力を持っている」と答えた従業員はわずか31%だった。

 同報告書によると、「仕事に活力と熱意を感じている」と回答した従業員は、その組織にとどまる可能性が31%高い。さらに、このような従業員は、期待以上の仕事を行う可能性が31%高く、貢献度も15%高い。

 Gartnerで人事に関するプラクティスを担当するキーア・バートン氏(シニアプリンシパル兼アドバイザー)は、次のように述べた。

 「組織が従業員のエンゲージメントに投資をしているにもかかわらず、70%の従業員は、本来あるべきエンゲージメントを感じておらず、仕事に意味のあるつながりを感じていない。従業員のエンゲージメントは、いくつかの主要なビジネスの成果に大きな影響を与えるため、彼らのエンゲージメントに影響を与える方法を見付け出すことは、重要な優先事項だ」(バートン氏)

 約3500人の従業員を対象とした調査で、従業員は「エンゲージメントに影響を与える主な問題の一つは、フィードバックを提供した後の対応に関する不満である」と指摘した。従業員のうち「フィードバックに対して企業が何らかの対応をする」と信じているのはわずか3分の1であり、46%の従業員は「従業員のフィードバックに対処するために、組織のより積極的な行動を望んでいる」と述べた。

 40%の従業員は「能力開発の機会よりも、職場の困難なプロセスを解決することを望む」と答えている。報告書によると、人事リーダーは従業員との積極的な対話を通じて、仕事における摩擦を特定し、軽減できる。また、必要な能力開発の機会を提供することも可能だ。

 さらに、従業員の60%は「エンゲージメントを高めるために組織が何をしているのか理解していない」と答えている。その理由の一つとして、「『エンゲージメント』という言葉が従業員の心に響かないからだ」と、Gartnerの報告書は指摘している。人事リーダーは、従業員が企業に対する「エンゲージメント」についてではなく、自分たちの経験やリーダーシップに対して語る言葉を積極的に活用すべきだ。

 「人事がエンゲージメントに関する取り組みをより適切なものにし、従業員のエンゲージメントを高めるために組織が行っている行動を、従業員が理解できるようにすると、彼らのエンゲージメントは49%増加する」とバートン氏は述べている。

 コンサルティング事業を営むGallagherの最近の報告書によると、雇用主のエンゲージメントに対する認識は現実と異なる場合がある(注2)。従業員の感情に関する調査が不足しているため、雇用主は従業員のエンゲージメントが実際よりも高いと信じていたり、何が職場のエンゲージメントを真に高めるのかを理解していなかったりする可能性がある。

 実際のところ、Indeedの最近の調査によると、職場で「生き生きとしている従業員」はわずか29%であり(注3)、BambooHRのデータによると、従業員の満足度は2020年以降着実に低下している(注4)。Indeedによると、幸福を感じている従業員は、効率的に仕事をこなし、問題を創造的に解決し、仕事に時間とエネルギーを費やす可能性が2倍高いと分かっている。これは、従業員のエンゲージメントを改善する必要があることを裏付けている。

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