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採用担当者の31%が「Z世代を避ける」と回答した理由

ある調査によると、採用担当者の31%はZ世代を新入社員として採用することに躊躇しているという。その理由にはコロナ禍の影響があるという。

» 2024年02月09日 07時00分 公開
[Ginger ChristHR Dive]
HR Dive

 履歴書をオンラインで作成できるサービスを提供しているResumeBuilderが2024年1月に実施した調査によると、管理職はZ世代を新入社員として採用することに躊躇(ちゅうちょ)しているという。

 調査対象となった782人のうち31%が、「年配の労働者を優先してZ世代の採用を避けている」と回答し、30%が「入社日から1カ月以内にZ世代の労働者を解雇しなければならなかったことがある」と回答した(注1)。

 なぜ31%の採用担当者はZ世代を避けるようになってしまったのだろうか。

採用担当者がZ世代を避けてしまうワケ

 回答者のほぼ全員(94%)が、「Z世代の候補者が面接中に不適切な行動を取った」と報告している。2024年1月25日(現地時間)に発表された調査結果によると、Z世代の応募者は高い給与を要求しすぎたり、コミュニケーションスキルがなかったり、積極的でないように見えたり、服装が不適切だったり、アイコンタクトが不足していたりしたという。

 ResumeBuilderのステイシー・ハラー氏(チーフキャリアアドバイザー)は「COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の感染拡大はZ世代が職場で必要なスキルを得ることの妨げになった」と考える。

 「多くのZ世代は大学時代を主に遠隔地やハイブリッド環境で過ごし、社会に出てからも遠隔地から仕事を始めることが多かった。伝統的な対面式の学習環境ではないことは、効果的なコミュニケーション、建設的な批判への対処、専門的見識を養うための他者観察など、重要なスキルを磨く能力に影響を与えた」(ハラー氏)

 匿名レビューサイトを運営しているGlassdoorは、労働人口の割合でZ世代が2024年にベビーブーマー世代を追い抜くと予測している(注2)。ハラー氏は「Z世代が企業文化に同化する際に直面する特有の課題を認識することが、この世代を効果的に雇用するための第一歩だ」と語った。

 またハラー氏は、「こうした課題に対処するため、多くの企業が新入社員向けのメンタリング・プログラムを提供し、エチケット・トレーニングを提供する企業も増えてきている」と語った。

 2023年7月にResumeBuilderが1000人のリーダーを対象に行った調査では、45%の企業が「すでにエチケット講習を実施した」と回答し(注3)、さらに18%が「2024年までに実施する予定だ」と回答した。人材プラットフォームを提供しているHandshakeの最高教育戦略責任者は「HR Dive」に対し、「プロフェッショナリズムとエチケット・トレーニングは、大学入学前に職を得たことのない若年労働者に関してホットな話題である」と語った(注4)。

 また、LinkedInの調査によると、Z世代の求職者は仕事を探す際、学習やトレーニングの機会を提供する雇用主を求めているという(注5)。

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