MRPは製造工程の効率化や有効性、収益性確保のために欠かせない。適切な資材と部品が手元になければ、コストと品質による製品需要への対応は望みようがない。需要変動に生産調整で対応することも難しくなる。
また、組立や梱包といった生産後の工程でも、MRPによって在庫の不確実性が取り除かれ、在庫管理にかかる時間が最小化されると、進行が円滑で予測可能なものになる。
なお、MRPはディスクリート製造とプロセス製造のどちらでも有効だ。ボルトや組立部品、自動車のような個別に数え上げられるものが完成品なのがディスクリート製造なのに対し、プロセス製造では、化学製品やソフトドリンク、洗剤など、個別に数えることも構成部品に容易に分割することもできないものを大量生産する。
MRPの第一義的な目的は、生産プロセスの必要に応じて資材と部品を確保し、スケジュール通りに生産が進むようにすることだが、他にも次のようなメリットがある。
MRPには次のような欠点がある。
MRPのこうした欠点に対処するため、APS(Advanced Planning and Scheduling)ソフトウェアを使う製造業者が多い。APSは高度な数学と論理でリードタイムをより正確に現実に即して予測する。多くのMRPとの相違点はAPSが生産能力を考慮する点だ。生産能力は資材の可用性に大きく影響することがある。
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