IT導入完全ガイド
クラウドファースト時代のバックアップ&リカバリー運用術(1/4 ページ)
大量の仮想マシンが並ぶ環境を効率よくバックアップするには? 運用の極意とリカバリーの新技術を紹介する。
物理マシンと仮想マシンの混在で、複雑さを増す企業のシステム環境。一方で事業継続を担保するためのデータバックアップは、よりきめ細かく、コストを抑えながら運用を回していかなければならない。専任のIT担当者を置くことが難しい中堅中小企業にとっては、悩ましい問題だ。そこで今回は主要なバックアップツール2製品に焦点を当て、物理/仮想混在環境のデータバックアップを効率化してくれる各種機能をご紹介する。
フルバックアップと増分バックアップ
最初に実際の製品が提供するバックアップの仕組みを簡単に整理しておこう。
ここで紹介するバックアップツールはまず始めに、対象とするシステムのフルバックアップを取る。ここで用いられているのがイメージバックアップという手法で、ファイル単位ではなく、OSやアプリケーションまでを含むディスクイメージ全体を保管するものだ。
これによって仮に元のHDDが壊れてしまった場合でも、新しいHDDを用意して、そこにイメージファイルを戻すことで、簡単かつ迅速にリカバリーを行うことができる。OSやアプリケーションの再インストールといった手間も不要だ。専任のIT担当者を置くことが難しい企業にとっては、非常に有効な手段だといえる。
こうして最初にフルバックアップを取ってしまえば、2回目以降のバックアップは、前回のバックアップから増えたデータ分だけを保存していけばいい。これが増分バックアップだ。毎回フルバックアップする必要がないので、バックアップ時間の大幅な短縮を図ることが可能となる。
ちなみに多くの企業が最初にフルバックアップを取り、以降は定期的に増分バックアップを取得、一定期間ごとにフルバックアップを取り直す、という運用を行っているケースがほとんどだろう。フルバックアップ取得時には比較的長いシステム停止が必要な場合もある。
一部のバックアップツールでは、増分データの世代管理を行い、指定回数の増分バックアップを取得すると、最も古い世代の増分データをフルバックアップデータに「合成」して、新しいフルバックアップデータを自動で作成するという機能を持つものもある。
例えば、ArcserveUDPでは、最大で1440世代まで設定することができるので、計算上は4年弱の間、毎日の増分バックアップだけで運用を回していくことができるという。フルバックアップ部分のデータは重複排除され、さらに圧縮されて保管されるので、データ保管用のディスク容量も大幅に節約することができる。ITコストの削減にもつながる機能だ。
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注目の技術やITツール。そもそもどういったモノで何に使えるのか、どんなモノを選ぶべきか、課題はあるか、といった情報を基礎から徹底解説します。
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