デンソーも困った「内製アプリが使われない」 "ルールで縛る"以外の答えとは?

生成AIによって、事業部門の従業員が自らツールを作る「市民開発」は身近になった。だが、作れる人を増やしても、作ったものが業務で使われなければ意味がない。市民開発の先で待つ「本番化の壁」に、デンソーはどう向き合ったのか。

 業務をよく知る現場の従業員が、必要なツールを自ら作る「市民開発」。生成AIの登場により、プログラミングの経験がない従業員でも、AIの支援を受けながら業務上のアイデアを形にしやすくなった。

 市民開発を広げるとなると、研修やハッカソンなど、まずは「作れる人」を増やす施策に目が向きやすい。だが、そこでアプリが生まれても、実際の業務で使えるとは限らない。

 開発後には、社内の承認やセキュリティ対策、認証、運用体制の整備といった別の課題が待っている。本番化までの道筋がなければ、せっかく作ったアプリもPoC(概念実証)やデモの段階で止まる。「作れる人」を増やすほど、出口で行き詰まるアプリも増えかねない。

 デンソーも例外ではない。同社は、従業員がAIでアプリを作れるようにする施策を進めていた。ところが、実際にアプリが生まれ始めると、「どう作るか」とは別の課題が浮かび上がった。

作れるようになったのに、本番化できない

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