「このPC、感染してない?」Claude Code、Codexなどに聞ける無料スキル GitHubで公開
開発環境やMacを標的に、利用者にコマンドを実行させて保護をすり抜ける情報窃取型マルウェアが拡大している。専門知識を要する端末調査の負荷が高まる中、AIエージェントでPCの感染痕跡を点検できる無料のツールが登場した。
IDやパスワード、ブラウザのCookie、暗号資産ウォレットの情報を標的とする情報窃取型マルウェア(インフォスティーラー)の脅威が拡大している。
Microsoftは2026年2月、Macを狙う情報窃取型マルウェアの攻撃が2025年末から続いていると報告した。偽のインストーラーやAIツールを装った配布ページが悪用された。2026年8月には、偽のMac版ダウンロードページから利用者を誘導して、コピーしたコマンドをターミナルで実行させる攻撃を報告した。利用者が自分でコマンドを実行するため、アプリの安全確認の仕組みを通らずに感染する。
侵入を受けた端末には、再起動後も不正な動作を継続させる自動起動設定や、一時フォルダ/隠しフォルダに配置された署名のない実行ファイル、外部サーバとの不審な通信といった痕跡が残ることが多い。しかし、これらを正確に洗い出すにはOSごとの深い知見が欠かせない。利用者が異変に気付いても初動が遅れやすい要因となっていた。
macOS、Windows、Linux対応 感染痕跡をAIエージェントが確認する無料スキル
こうした端末調査の属人化と運用負荷を解決するために、AIエージェントで使える無料の安全点検スキルが登場した。
Agent Skillsを日本語で探せる「cccskills」を運営するウォーカーは、2026年10月27日に無料スキル「pc-security-checkup」をcccskillsの公式GitHubで公開したと発表した。Agent Skillsとは、AIエージェントに特定の作業のやり方を教える指示書とスクリプトのセットのことだ。
pc-security-checkupを「Claude Code」や「Codex」などのAIエージェントに追加して指示を出すと、マルウェアがよく残す痕跡を読み取りだけで点検して報告する。コマンドを覚えなくても、「このPC、ウイルスに感染していない?」「Macの安全性をチェックして」と日本語で頼むだけで利用できる。
報告は「すぐ対応が必要」「確認が必要」「大きな問題は見つからない」の3段階で、危険度を高・中・低で示す。自作の定期ジョブや開発ツールは警告の重要度を下げ、利用者に心当たりがあるか確認しながら判定する。重大な不審点が見つかった場合は、通信切断や別端末からのパスワード変更、専門ツールでの検査、社用端末なら情報システム部門への連絡を促す。
承諾があれば週1回の自動点検を設定できる。前回の結果と比較して、新規の自動起動設定、プロセス、拡張機能をOSの通知で知らせる。作成ファイルと停止方法を事前に示す。点検は読み取り専用で、ファイル削除や設定変更、プロセス停止は実施しない。点検スクリプトはネットワークを使わず、結果も外部には送信しない。
スキルはMITライセンスのオープンソースで、Python標準機能で動く。ただし既知の手口に基づく検査で、安全性は保証しない。常時監視や駆除には非対応で、OS標準の保護機能やウイルス対策ソフトとの併用を前提とする。
Claude Code などのターミナルで、次のコマンドを実行して追加して利用する。
npx skills add https://github.com/cccskills/skills --skill pc-security-checkup
- GitHub:https://github.com/cccskills/skills
- cccskillsのスキルページ:https://cccskills.com/skills/cccskills-skills-pc-security-checkup
同じリポジトリで、スキルやエージェントの設定内の隠し命令を調べる監査用スキル「skill-security-audit」と、npmのサプライチェーン攻撃への備えを点検する「npm-supply-chain-check」、情報漏えい発生時の初動を整理するスキル「incident-first-response-jp」を無料で公開している。
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