情報漏えいや盗聴防止に役立つ「メール暗号化ツール」。クライアント型とゲートウェイ型、双方のベンダーシェア情報を紹介する。
富士キメラ総研の調べによれば、2007年のメール暗号化ツール市場は、全体の市場規模が9億7000万円となった。2008年には前年対比49.5%増の14億5000万円となる見込で、その後も2012年まで毎年32.1〜48.3%ずつの伸びを示し、55億5000万円規模への成長が予測される。
立ち上がり間もない発展途上の市場であるが、国内大手企業における需要は拡大した。2010年までに大手企業での導入がおおむね果たされ、以降は中堅、中小規模の関連会社での需要拡大が見込まれる。また、ゲートウェイ製品に比べ初期費用が抑えられるクライアント製品は、SMB(中堅中小)ユーザーへの訴求効果が高く、同ユーザー層での需要拡大が期待される。
2007年の市場占有率(金額ベース)を見ると、ククライアント型とゲートウェイ型の両製品を提供するベンダーが、クライアント製品で71.0%、ゲートウェイ製品で45.5%のシェアを獲得し、ともに1位となった。新規の参入企業も少ないため、同ベンダーの動向が今後の市場規模拡大や普及に大きく影響するとみられる。
製品同士の互換性が低いため、大手企業で一定以上普及することによって関連企業や取引先企業での採用が促され、それに伴いデファクトスタンダード化が促進されるものと見込まれる。また今後は、他のメールセキュリティ製品などと連携させたパッケージ、またはソリューションとして総合的に提供する形態が主要なモデルになるとみられる。
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