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» 2014年02月24日 10時00分 公開

サーバ仮想化、中堅中小企業の楽々導入術IT導入完全ガイド(4/4 ページ)

[土肥正弘,ドキュメント工房]
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 ここでは特におススメしたい3つのポイントに絞って簡単に紹介しよう。

仮想化ツール選定は自社の技術力とベンダーサポートのてんびんで

 仮想化ツールのライセンスは無償のものからかなり高額なものまでさまざまだ。安ければよいとサポートが手薄なオープンソース系ツールを導入したら、いざトラブルというときに自社内で対応不能になり、慌ててSIerに相談して思わぬ出費につながることもある。

 現在ではツールの機能に大きな差はないといってよい。価格の違いはサポートの手厚さや実績がもたらす「こなれ具合」と考えてもよい。自社の技術者の実力と負荷状況でどこまで対応可能かと、サポートのレベルを考えあわせて選定したい。

障害対応を想定して管理ツールによる操作を確認しておこう

 障害初期対応、切り分けやエスカレーションといった一連の行動が、仮想環境と物理環境ともに迅速に行えるかどうか、管理ツールの機能や操作性を試してみることも大事だ。試用版が提供されている場合は実際に運用管理がどう変わるかをテストしてみるとよい。従来の運用管理手順を変えずに運用できるか、あるいは、仮想環境は別の運用管理手順にしたほうが効率的なのかを判断したうえでツールを選択したい。

データベース利用アプリケーションはHAクラスタ構成がおススメ

 ミッションクリティカルな業務アプリケーションが走るデータベースサーバではパフォーマンスの問題がクリアできたとしても障害対策が不可欠だ。物理サーバ最低2台のクラスタリングで障害時切り替えやメンテナンス対応がしやすくなる。そうした冗長構成が容易に、低コストに実現できるツールを選びたい。

 また、データベースを利用するときに問題になりやすいのがバックアップだ。仮想環境ではアプリケーションデータ対象のバックアップと仮想マシン単位でのバックアップを必要に応じて使い分けるのが一般的だが、データベースの場合はデータの整合性を保つために、DBMSに対応するバックアップツールが必要だ。

 3通りのバックアップ運用が必要になることもあるので注意しよう。複雑なバックアップ運用になった場合でも容易に対応できる管理ツールが使えることがポイントになろう。クラスタ構成やバックアップ設計、運用の仕方について、移行システムの情報を開示しながらベンダーと相談するとよいだろう。

ありがちな失敗とその解決策、サイジング見積もり失敗で移行先ハード総入れ替え

 多数のサーバを仮想化して物理サーバ1台に集約して問題なく利用できていても、月次処理が行われるタイミングではパフォーマンスが著しく低下し、移行担当者に不満の声が殺到、移行先サーバやストレージを一から見直すことに。サイジングの失敗でそんな羽目に陥ることがないとはいえない。

 そこで事前にやっておきたいのがパフォーマンスモニターなどによる物理サーバのパフォーマンスデータの監視だ。仮想化の専門家によると、特にHDDアクセスの頻度を測るとよいとのことだ。問題なく利用できるのはHDD 1台当たり100 IOPS程度。集約対象のサーバのHDDアクセス頻度が合計IOPSが400ならHDDは4台以上、最大に余裕を見ても8台までという見込みが立つ。これが実現できるハードウェアを選定するやり方なら、比較的簡単にサイジングが行えそうだ。


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