潤沢な予算を持つ一部の大企業のものというイメージがあったクラウド型DWH。簡単、低価格な製品が登場し、手軽な導入が可能になった。構築ステップを図解で紹介する。
これまでデータウェアハウスは潤沢な予算を持つ、一部の大企業だけのものだった。そこに登場したのが、クラウド型データウェアハウスである。構築作業を自社で行うのであれば初期コストは不要、データ量と時間当たりの従量料金で利用できるのがメリットだ。成果に確信が持てない段階からスモールスタートでチャレンジできる、データ分析、活用の民主化時代が到来した。
ビッグデータ活用への関心の高まりに象徴されるように、大量かつ多様なデータを分析することで、ビジネスの現状把握や意思決定を迅速化したい。さらには、新たな知見や洞察(気付き)を創出していこうという動きが活発化している。
とはいえ、データ分析は必ずしも最初から大きな成果が見込めるわけではない。試行錯誤を重ねながら、息の長い取り組みが必要となる。場合によっては、途中で頓挫するリスクがあることも覚悟しなければならない。
従って、必要最小限の投資でスモールスタートし、データ量やユーザー数、アクセスの増加、データ分析要件の高度化や処理負荷の増大に応じて、得られた成果とのバランスを見極めながら拡張していくことが望ましい。
そこで注目したいのが、クラウド型のデータウェアハウスだ。サーバやストレージなどのインフラをはじめ、データベースやETLソリューション、場合によってはBI(ビジネスインテリジェンス)ツールを含めたフロントエンドのデータ分析環境まで、必要な機能を全てクラウドから調達できる。
クラウドそのものは既に多くの企業に定着しているが、そのプラットフォーム上でデータウェアハウスを構築、運用することについては、実はそれほど長い歴史があるわけではない。始まったばかりの試みなのだ。
ただし、過度に不安を感じる必要はない。後発サービスである分、既に洗練化された状態で提供されている。他のクラウドサービスと同様、「取りあえずやってみたい」というニーズに応えられるのがクラウド型データウェアハウスのメリットなのだ。
実際にサービス提供されているクラウド型データウェアハウスを例にとり、導入ステップを見てみよう。
このようにデータウェアハウスの基盤構築そのものは、実質わずか3ステップで完了する。所要時間は数分ほどだ。
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